院長ブログ

PMSの整体|月経前症候群の症状や治し方について大阪の整体サロンINUIが解説

こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。

私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、月経前症候群(PMS)をはじめとする婦人科症状の施術現場に携わってきました。

今回の記事では、慢性症状専門の整体師である私の経験をもとに、月経前症候群(PMS)の症状や整体における治し方についてお話ししていきたいと思います。

月経前症候群(PMS)の症状

骨盤の骨模型

月経前症候群(PMS)の症状についてご紹介していきます。

臨床でよく見られるものとしては、

  • 生理前になるとイライラしてしまう
  • 生理前に身体のだるさや疲労感が強くなる
  • 気分の落ち込みなど、情緒が不安定になる
  • 眠気が強くなり、ボーッとして集中しづらい
  • 胸やお腹のあたりが張ってくる
  • 生理前に頭や腰などが痛くなりやすい
  • 生理前に肌荒れが起こりやすくなる
  • 急に食欲が増してくる、食べすぎる
  • 食欲が落ちる、食べる量が減る
  • めまいやのぼせ感が出やすい
  • 身体のむくみが気になる


などが挙げられます。

月経前症候群(PMS)の特徴としては、イライラや落ち込みなどの精神的症状、身体の痛みや張りなどの身体的症状、食欲の増減やめまいなどの自律神経症状など、症状の出方が多岐に渡るということです。

また、月経自体は定期的に起こるものであるため、PMSを抱える方は慢性的に辛い思いをされているケースがほとんどです。

ひどい場合は、日常生活を送ることすらままならないような状態になることもあります。

月経前症候群(PMS)とは?

月経前症候群(PMS)の概要についてご説明していきます。

月経前症候群(PMS)とは、

月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するものをいいます。

公益社団法人 日本産科婦人科学会HPより引用


症状の感じる時期には個人差がありますが、主には月経の3〜10日前に起こると言われています。

主には精神面の症状を訴えることが多いですが、それが転じて自己嫌悪や他人との人間関係などにおけるストレスなど、生活すること自体に影響が出てしまうようなケースまであります。

症状の感じ方に個人差はあれど、多くの女性が月経前症候群(PMS)でお悩んでいます。

PMSの原因について

月経前症候群(PMS)の原因についてお伝えしていきます。

月経前症候群(PMS)の原因は、現段階ではハッキリとしたものは分かっていませんが、いくつか考えられるものがあります。

主なものとしては、

  • ホルモンバランスの問題
  • 脳内の神経伝達物質の影響
  • 生活習慣に関連して起こるもの
  • ビタミンB6などの栄養の問題


などが挙げられます。

月経に伴うホルモンバランスの変化はもちろんのこと、日常生活の問題まで幅広く関わってきます。

一般的な対処法

月経前症候群(PMS)における、一般的な対処法についてお伝えしていきます。

一般的な対処法としては、薬物療法がメインとなります。

主に使用される薬物については、

  • 低用量経口避妊薬(OC、低用量ピル)
  • 低用量エストロゲン
  • プロゲスチン配合薬(LEP)
  • 精神安定剤


などのものが挙げられます。

女性ホルモンの状態をコントロールしたり、精神安定剤などを用いて精神症状を安定させたりします。

場合によっては、漢方薬をすすめられるケースもあります。

しかし、妊娠を望む場合は使用できない薬物があったり、そもそも薬の副作用によって身体に二次的な問題が起きるなど、薬物療法でのデメリットがあるということも知っておく必要があります。

「できれば薬を使わずに良くしたい」

そのように考えている方も多いことだと思います。

では、薬以外にも有効な手段はないのでしょうか?

実は、整体をはじめとする手技療法では、月経前症候群(PMS)の原因となり得る、ホルモンバランスや脳内の神経伝達物質に対するアプローチをすることができます。

私が考えるPMSの原因箇所や整体での治療ポイントなどについて、この後からそれぞれ解説していきます。

臨床でよくあるPMSの原因箇所

私が臨床でよく見かける、PMSの方に共通する原因箇所や問題点についてお伝えしていきます。

主なものとしては、

  • 骨盤(仙骨)
  • 頭蓋骨
  • 背骨
  • 体液循環


などのものが挙げられます。

それぞれ解説していきましょう。

骨盤(仙骨)

仙骨と腸骨を示した骨模型

PMSでお悩みの方は、骨盤の問題を抱えているケースが非常に多いです。

その中でも特に、上の図で示した仙骨の問題が目立つ傾向があると私は感じています。

その理由のひとつとして、仙骨と生殖器系の関連性が考えられます。

仙骨には、仙骨神経という神経が通っており、子宮・卵巣・前立腺などをはじめとする生殖器を栄養しています。

そのため、仙骨に歪みや硬さなどの問題が起こることで、仙骨神経によって栄養されている臓器にも影響が及んでしまうのです。

それについては、今回のPMSの場合も例外ではありません。

仙骨などの骨盤周囲の問題によって、婦人科系のトラブルを引き起こすケースがあるということです。

頭蓋骨

PMSを抱えている方は、頭蓋骨の歪みなどの問題が起きているケースが多いです。

その中でも、特に問題を起こしやすいのが蝶形骨(ちょうけいこつ)です。

蝶形骨を示した骨模型

上の写真でペンで示した黄色い箇所が蝶形骨です。

蝶形骨の問題が起こりやすい要因のひとつとしては、ホルモン分泌との関連性が挙げられます。

蝶形骨は、ホルモン分泌の中枢である視床下部(ししょうかぶ)という器官と密接に関わります。

↓視床下部のイメージ図。

視床下部の解剖図
【プロメテウス解剖学アトラス第3版 頭頸部神経解剖より引用】

視床下部と蝶形骨は構造的に隣接するため、歪みなどの問題がダイレクトに影響します。

それによって、ホルモンバランスの調整がうまくいかず、PMSをはじめとする婦人科・内分泌系の症状を引き起こすことが考えられます。

蝶形骨だけでなく、後頭部や側頭部などその周りの組織などもすべてホルモン分泌に関わってきます。

当院では、頭蓋骨全体を検査した上で、必要な箇所に対するアプローチをおこなっていきます。

背骨

背骨のイメージ図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用】

背骨の問題も、PMSの方に多い原因のひとつです。

背骨には、脳からの神経を相互に伝達する中枢神経が通っています。

そのため、背骨に問題が起こることで、筋肉や内臓を栄養する神経の命令がうまく働かず、身体の不調を招くことがあります。

また、自律神経の中でも背骨は交感神経をつかさどるため、

  • イライラする
  • 肩に力が入る
  • リラックスできない
  • 内臓の不調


などのトラブルの引き金ともなります。

PMSの症状と共通する部分でもあるので、細かくチェックしていく必要があります。

体液循環

胸部のリンパ組織の解剖図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

体液循環の問題もPMSに関わってきます。

先ほどからお伝えしている脳からの神経伝達をスムーズにしたり、身体の老廃物の除去など、身体の基礎的な働きにおいて体液循環は大きな役割を果たします。

PMSの症状として挙げられる「むくみ」の症状は、ホルモンの影響に加えてそもそもの体液循環の状態によっても左右されます。

どのあたりで問題を引き起こしているのか、細かく検査をした上でアプローチしていく必要があります。

整体は身体と精神面にダブルで効く

整体による効果は、身体だけでなく精神面の状態にも変化を与えます。

なぜなら、身体で起きている問題は、精神面の症状と相互に関連するからです。

例えば、精神面の状態に大きく関わる自律神経のバランスが乱れていると、イライラしやすくなったり普段よりも過敏な状態になってしまいます。

逆を言うと、自律神経のバランスが整っていれば、過敏に反応することが無くなったり、ストレス耐性も上がるということです。

整体は、身体の歪みやこりを取るだけのものではありません。

精神面にも深く関わる、神経に対するアプローチを直接的にできるのです。

構造や神経の問題が取れることで、結果的に精神面の状態も安定してきます。

当院におけるPMSの整体

当院でのPMSの整体についてご紹介していきます。

・構造面の検査

肩の検査の様子

まずは全身の構造面についての問題を検査します。

「臨床でよくあるPMSの原因箇所」でもお伝えしたような、PMSに関連する箇所の問題も詳しくチェックします。

・神経学的検査

神経学的検査をしている様子

神経学的な検査を用いて、脳の神経伝達の状態をチェックしていきます。

上の画像のように、目をつぶった状態で指の先端を的確に当てることができるかなどを確認したり、他にも筋肉の反射のテストを用いて確認したりします。

・構造面の調整

骨盤矯正をしている様子

筋肉・骨格だけでなく、周辺の膜や靭帯の組織まで、構造に関する様々な問題にアプローチしていきます。

ここで構造面の問題が解消されてくると、自律神経のバランスが落ち着いたり、この次におこなう調整の刺激が最大限作用しやすい状態に持っていくことができます。

・骨盤や腹部のチェック

腹部の調整をしている様子

婦人科の症状には、骨盤や腹部の周辺組織の状態が大きく関連します。

骨盤の関節・靭帯・骨自体の問題から、腹膜や腸・子宮・卵巣などの状態まで、細かくチェックしてアプローチをおこないます。

また、臓器と皮膚表面は膜組織によってつながりを持つため、強い力でグイグイ押さえなくても調整は可能です。

むしろ、痛みを伴うような施術をおこなうことの方がリスクがあると考えます。

・体液循環の調整

体液(血液・リンパ液・脳脊髄液etc)の循環を調整していきます。

こちらの記事でもお伝えしているように、PMSの原因となるホルモンや脳の神経伝達物質は体液循環と関連します。

様々な手技を用いて、体液循環を阻害している要素を見つけ出していきます。

・神経系の調整

頭部の整体施術をしている様子

主に頭蓋骨や仙骨などを調整しながら、自律神経の調整をおこないます。

神経の疎通を良くすることで治癒力やバランスが整ってくるので、身体が回復しやすい状態に持っていくことが可能です。

治療中のポイントは、いかにリラックスできるか。

当院の自律神経の調整中には、ほとんどの方が眠ってしまいます。

施術中に目を開けていたり、喋っていたり、仰向けの際にライトがまぶしい状態などでは、神経の深い部分へのアプローチは難しくなります。

それらの施術を受けていただく際の環境などについても、当院では細心の注意を払っています。

あなたの限りある時間を大切に

私たちの生きる時間は限られています。

一回しかない貴重な人生の時間を、身体や精神面の不調に費やしてしまうのは非常にもったいないと思います。

私は身体を整える専門家なので、その立場からできることであなたに貢献できればと考えています。

あなたの毎月くる憂鬱な数日間を、少しでも楽しいものに変えていければ、私自身こんなに嬉しいことはありません。

根本から身体を変えていきたい方は、いつでもご相談いただければと思います。

まとめ

月経前症候群(PMS)の整体についてまとめていきます。

  • PMSでは精神・身体・神経系の多様な症状がでる
  • 原因としてホルモンバランスや神経伝達が関わる
  • 一般的な対処では薬を用いることがほとんど
  • 臨床では仙骨、頭蓋骨、背骨、体液循環が関連
  • 整体では身体と精神面に副作用なしでアプローチ可


当院では、以上のことを踏まえた上でPMSの整体をおこなっていきます。

少しでも状態を良くしていきたい方は、整体という選択肢も視野に入れて考えてみてください。


*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉

【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】

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乾 裕樹

乾 裕樹

大阪府出身 1990年9月11日生まれ 血液型 A型 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 取得国家資格 はり師・きゅう師 一般社団法人 日本統合手技協会 理事 一般社団法人 日本統合手技協会 公認インストラクター 京都府立医科大学 解剖実習修了  (施術家としての経歴) 高校卒業後、18歳で施術家の道へ。 午前は鍼灸の専門学生として学び、午後は地元の鍼灸整骨院で夜遅くまで勤務。 主に運動器疾患やスポーツ障害についての理論や施術方法を習得する。 ↓ 専門学校卒業後は不妊症を専門とする鍼灸院にて修行。 婦人科疾患や逆子の施術、小児はり、自律神経失調症の方々へのアプローチ、東洋医学的な診察方法について学ぶ。 お客様への接遇や仕事に対する姿勢など、社会人としての基礎を教えて頂く。 ↓ 内臓へのアプローチを専門とする整体サロンにて修行。 肩こりや腰痛などをはじめとする身体の痛みと、内臓の問題が関連することを学ぶ。 それと同時に、筋肉を揉んだりほぐすだけでは根本的には良くならないことを知る。 ↓ 妊産婦のお悩みを専門に扱う整体サロンにて修業。 産後骨盤矯正やマタニティ整体を通して、産後ママや妊婦の身体の状態について学ぶ。 その他、発達の遅れやチックなどの小児整体、美容鍼・小顔矯正のテクニックを習得。 26歳で同サロンの分院長に就任。 約4年にわたり代表セラピストとして全ての施術メニューを担当し、所属スタッフの技術指導・育成に携わる。 ↓ これまでの技術・経験だけでは改善できない症状に数多く巡り合い、施術家としての頭打ちを感じる。 そんな折、現在の師匠である松本恒平と出会う。 多くの施術家が見落としている原理原則、触診、国際基準の療術について学び、これまで習得した技術や知識のバラバラだった”点”が”線”で繋がる。 それをきっかけに、辛い症状と闘う人たちの力になれることを確信し地元である新大阪・南方エリアにて開業。

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