こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。
私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、ばね指をはじめとする慢性的な痛みの施術現場に携わってきました。
今回の記事では、慢性症状専門の整体師である私の経験をもとに、ばね指の原因や当院の整体による治療などについてお話ししていきたいと思います。
ばね指の症状について
ばね指の症状についてご紹介していきます。
臨床上良くあるものとしては、
- 手の指の曲げ伸ばしがしづらい
- 起床時に指がこわばる感じがする
- 手の指の曲げ伸ばしで引っかかりを感じる
- 曲がった状態からすぐには元に戻らない
- 曲がった指を元に戻そうとするとカクンとなる
- 手の指の付け根あたりに痛みや熱感を感じる
などのものがあります。
これらに当てはまる項目がある方は、ばね指になっている可能性が考えられます。
ばね指では、指の曲げ伸ばしのしづらさをはじめ、引っかかった状態からばねが弾けた様な動きをする「弾発」の現象が特徴的なものとなっています。
手は生活の中でも使う頻度が非常に高いため、症状が解消されないととても不自由してしまいますよね。
ここからは、ばね指のメカニズムや当院での治療法などについてお伝えしていきます。
ばね指の原因は?
ばね指の原因についてご説明していきます。
ばね指の主な原因には、「使い過ぎ(オーバーユース)」が挙げられます。
日頃から手や指をよく使うことがあると、それによって局所に負担がかかり、ばね指を引き起こす可能性があります。
ほんの一例としては、
- パソコンのキーボードなどをたくさん使う
- ピアノやギターなど、指をよく使う楽器などをしている
- 手を酷使するスポーツをしている
- 手作業の多い職人さん
などがあります。
手指を日常的に繰り返し使ったり、負担のかかりやすい人に多いため、ばね指は誰にでも起こり得ます。
その他にも、妊産婦や更年期の女性に多いことなどから、ホルモンバランスや骨代謝の問題についてもばね指の一因であることが指摘されています。
ばね指が起こるメカニズム
ばね指が起こるメカニズムについて解説していきます。
私たちが指を動かす際には、手の内部を通る腱(けん)が伸び縮みすることで曲げ伸ばしすることができます。
そして、その腱を包み込む様にして腱鞘(けんしょう)というものが存在していて、腱と腱鞘がなめらかに滑ることでスムーズな動きを実現します。
腱鞘というトンネルの中を、腱が往復して動くようなイメージです。
しかし、手を酷使する人たちは、この腱と腱鞘の繰り返しの摩擦によってなめらかさがなくなったり、摩擦によって腱が肥厚したり引っかかりが出やすい状態になったりします。
そのような環境で手を使っていると、
- 曲げ伸ばしがしづらい
- こわばる感じがする
- 曲げてから戻す時にカクンとなる
といった、冒頭でお伝えしたような症状が出てくることになるのです。
こんな人がばね指になりやすい
ばね指になりやすい人の特徴についてご紹介していきます。
幅広い年代に起きるばね指ですが、その中でも特に臨床上起こりやすい方がいらっしゃいます。
それぞれ解説していきましょう。
妊娠中または産後の女性
妊娠中や産後の女性は、ばね指になりやすい傾向にあります。
その理由のひとつとして、ホルモンバランスの状態が関連してきます。
女性ホルモンであるエストロゲンは、腱の動きをなめらかにしたり、炎症を抑える働きがあると言われています。
そのエストロゲンの作用などが、妊娠中や産後の状況下で影響してばね指を引き起こす要素となります。
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更年期の女性
更年期の女性はばね指になりやすいと言われています。
上記の妊娠中・産後の女性と同様、閉経前後は女性ホルモンのバランスが崩れやすく、ばね指の症状に影響を及ぼします。
事実、ばね指で当院に来られる方は、妊娠中・産後・更年期の女性であることが多いです。
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持病がある方
持病がある方は、ばね指になりやすいと言われています。
その中でも特に、関節リウマチや糖尿病などを抱えている方は随伴症状として、ばね指を併発する傾向にあります。
原因としては、主に末梢の血液循環の問題によって起こると言われています。
しかし、このケースにおいては、基礎疾患そのものを治療していく必要もあり、整体以外の選択肢も考えていく必要があります。
一般的なバネ指の治療法
一般的におこなわれているばね指の治療法についてお伝えしていきます。
ばね指の検査・治療は、主には整形外科などの病院でおこなわれます。
そこでおこなわれる治療について、それぞれご紹介していきましょう。
・安静
安静にすることも治療法のひとつです。
ばね指は、繰り返し使うことによって起きているケースが多いため、まずは安静にして休めることで回復を待つ必要もあります。
症状の出方によってはサポーター(装具)を利用するなど、局所の負担を減らすための処置が施されます。
・痛み止めの薬
痛み止めの薬を処方したり、湿布などを使用するケースがあります。
安静にするだけでは良くならない場合、大方がこの薬物療法を用いての治療となります。
副作用については、医師の指示に従ったり相談をする必要があります。
・理学療法
ばね指の治療として、理学療法が選択されるケースがあります。
医師の指導のもと、理学療法士によるストレッチやマッサージ・超音波や電気治療などがおこなわれます。
薬による鎮痛作用に加えて、これらの治療を取り入れることで身体の機能性を高める効果が期待できます。
改善されない場合、手術することも
ばね指の症状が改善されない場合、手術が選択されるケースもあります。
ちなみにばね指は、病院を受診してすぐに手術をすすめられることはありません。
しかし、痛み止めや理学療法などの治療をおこなっても改善が見られない場合や、再発を繰り返してしまう場合などは手術を勧められることもあります。
手術では「腱鞘切開手術」という処置をおこない、ばね指の原因となっているであろう箇所の腱鞘を切ってしまい、症状を緩和させるというものです。
数センチの切開で済み、また短時間の処置で終わるため、日帰りでも受けられると言われています。
ばね指の手術をする前にできること
ばね指の手術をする前にできることについてお伝えしていきます。
まず、病院での処置だけが、ばね指への治療の全てではありません。
私たちの整体の分野でも、ばね指の改善は十分見込めます。
なぜなら、身体の解剖・生理学の法則を利用し、実際に痛んでいる患部やその痛みの原因箇所に対して、直接アプローチすることができるからです。
一般的におこなわれる、局所のストレッチやマッサージなどとは少し捉え方が違います。
ばね指に限らず、痛んでいる箇所と痛みの原因箇所は必ずしも同じではなく、手以外の問題が原因でバネ指を引き起こしているケースもあるのです。
あくまでも、全体性をみて整えていくことで、ばね指を改善に導いていきます。
INUIが出会ったばね指患者の共通点
私の臨床経験上、ばね指になる人にはいくつか共通点があります。
あくまで一例ですが、それぞれご紹介しましょう。
身体の水分不足
身体の組織の水分量については、ばね指に大きく関連する問題です。
ここでの水分不足は、
- 単純に水分摂取が少ない
- 身体の体液循環の停滞
のことを指します。
ばね指の発生に関わる組織には、靭帯(じんたい)性のものと滑膜(かつまく)性のものがあります。
あえておおざっぱに言うと、硬い組織と柔らかい組織のそれぞれに分かれています。
しかし、硬い組織も柔らかい組織も本来は水分が含まれており、硬さは違えど水分が豊富な柔らかみのある状態になっているのが理想なのです。
それが上記のように、水分摂取が少なかったり体液循環の停滞がきっかけで、ばね指が起こりやすい状態となってしまうのです。
手根骨の歪みや硬さ
ばね指でお悩みの方々は、手根骨の歪みや硬さが目立つケースが多いと私は感じます。
手根骨とは、手の根っこにある細かい骨の集まりです。
ばね指に関連する腱や腱鞘は、この手根骨がある手首の周辺も通過します。
ばね指の患者さんの手をチェックしてみると、なんとも言えない硬さがこの手根骨のあたりに起きていることが多いです。
症状の出ている指だけでなく、このあたりの調整をおこなうこともばね指の改善にとって重要です。
背骨の歪み
ばね指の患者さんの身体を検査していると、背骨全体の硬さを感じることが多いです。
特に頸椎は、背骨の中でも手や腕の動きに関わる神経が存在しているため、ここの歪みがあるだけで手や腕の機能に影響を与えます。
神経的なつながりも考慮した上で施術をおこなうことで、ばね指の状態はかなり変わってきます。
当院のばね指の整体
当院でのばね指の整体についてご紹介していきます。
・構造面の歪みのチェック
ばね指に関連する構造面の歪みをチェックしていきます。
整形外科的検査を用いて、他の疾患との除外・鑑別もおこないます。
・神経学的検査
筋反射などを確認し、神経系のトラブルが出ていないか確認をおこないます。
特に腕周りは、ばね指の治療ポイントとなるため細かくチェックしていきます。
・全身へのアプローチ
検査で把握した問題箇所を中心に、整体施術で全身を整えていきます。
症状の出ている手の周辺だけでなく、全身のバランスを整えることでばね指を改善しやすくなります。
・体液循環の調整
血液・リンパ液・脳脊髄液(CSF)をはじめとする、体液循環の調整をおこないます。
「INUIが出会ったばね指患者の共通点」でもお伝えしたように、体液循環とばね指は大きく関連してくるため、重要な治療ポイントです。
・自律神経へのアプローチ
自律神経へのアプローチをおこなっていきます。
自律神経を調整することで、身体の治癒力・回復力を高めることが期待できます。
まとめ
ばね指の整体についてまとめていきます。
- ばね指は主に使い過ぎ・ホルモンバランスが原因
- 腱と腱鞘の繰り返しの摩擦がきっかけのひとつ
- ばね指は特に妊娠中・産後・更年期の女性に起きやすい
- 病院では主に薬を処方し、状況により手術になることも
- 整体サロンINUIでは局所以外にも注目して施術する
生活する上で、手の働きは必要不可欠なものです。
ばね指は、程度によっては日常生活にかなりの支障がでるものです。
早期に回復させるためには、薬での治療だけでなく身体に起きている原因にアプローチしていく必要があります。
当院では、ばね指の原因に対して、様々な検査や施術を用いてアプローチしていきます。
お困りの方は、一度ご相談いただければと思います。
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【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】
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