院長ブログ

乳腺炎の整体|症状や原因について大阪の妊産婦ケアに強い整体サロンINUIが解説

こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。

私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、乳腺炎をはじめとする妊産婦ケアの施術現場に携わってきました。

今回の記事では、慢性症状専門の整体師である私の経験をもとに、乳腺炎の原因や症状、当院での産後の整体についてお話ししていきたいと思います。

産後の乳腺炎について

産後の乳腺炎について解説していきます。

乳腺炎とは、何らかの要因で乳腺の炎症が起き、痛み・腫れ・熱感を生じたりする状態を指します。

乳腺炎には、授乳に伴うものと、授乳に関わらず起きるものがありますが、こちらの記事では主に授乳に伴って起きる授乳性感染症についてお話ししていきます。

授乳性感染症の中にも2つの種類があります。

①乳首などから入った細菌によって炎症が起こる 化膿性乳腺炎 と、②お乳の出がスムーズでないために乳腺内に溜まってしまい起こる うっ滞性乳腺炎 です。

一般的には、主に産後3ヶ月以内の頃に発症し、特に2〜3週目あたりで起こりやすいと言われています。

産後のママにとって、授乳は頻繁におこなう日々のこと。

1日でも早く改善できるよう、ケアに取り組む必要があります。

乳腺炎の症状一覧

座って子供を抱くお母さんたち

乳腺炎の症状についてご紹介していきます。

症状の程度や出方も人それぞれですが、当院に来られる方がよく訴えられるものとしては、

  • 乳房にしこりや硬さを感じる
  • 赤みや腫れが出てきている
  • 乳房を押さえると痛みを感じる
  • 風邪っぽさや全身のだるさなどがある
  • 頭痛や身体の痛みも同時に感じる
  • スムーズに授乳ができない
  • 抱っこしたり腕を上げると痛む
  • 母乳が黄色っぽい


などのものが挙げられます。

乳腺炎になると、出口が詰まってしまいうまく母乳が出なかったり、母乳の味が変わってしまうことでスムーズに授乳ができなかったりと、育児で大変な思いをされる方もたくさんいます。

乳腺炎の原因とは?

産後の乳腺炎の原因について各種ご説明していきます。

化膿性乳腺炎

化膿性乳腺炎では、主に傷口からの感染が原因となります。

赤ちゃんのおっぱいの吸い方によっては、乳首に傷がついたりすることがよくあります。

その際についた傷口などから、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌が入り、乳腺内で感染し炎症を引き起こすと考えられています。

うっ滞性乳腺炎

うっ滞性乳腺炎では、母乳が通る乳管などが原因で起こってきます。

例えば、母乳のあげはじめでまだ十分に乳管が開いていない、または赤ちゃんがうまくおっぱいを吸えずに母乳が内部に溜まってしまう、などのことがきっかけとなります。

本来流れるべきものが、途中で詰まってしまうことでうっ滞性乳腺炎となります。

病院での検査について

病院における乳腺炎の検査についてご紹介します。

いくつか方法を挙げると、

  • 問診による症状の確認
  • 血液検査による炎症の程度のチェック
  • 触診によるしこりや熱感の確認
  • 乳房のX線(マンモグラフィー)
  • 超音波検査(エコー)


などのものがあります。

上記のような検査を用いて乳腺炎と断定したり、また別の病気が隠れていないかなどを調べます。

一般的な乳腺炎の治療法

ヒアリングの様子

乳腺炎における、一般的な治療法についてお伝えしていきます。

病院での治療の目的には、あることが前提にあります。

それは、つまりの原因となる 乳房内に溜まった母乳を出し切る ということです。

それらについて、種類ごとに分けてご説明していきますね。

①化膿性乳腺炎
内部で起きている感染・炎症を抑えるため、消炎剤や抗生剤を用いることが一般的です。

しこりが大きくなったり程度がひどい場合は、中の膿を取り除くために乳房を切開することもあります。

②うっ滞性乳腺炎
中に溜まっているものを排出するために、乳房マッサージをおこないます。

セルフマッサージを指導されたり、乳房マッサージのできる助産師さんなどに処置をしてもらうケースなどがあります。

乳腺炎に対して整体でできること

産後の乳腺炎に対して、整体施術でできることをお伝えしていきます。

主に整体では、

  • 炎症物質や発痛物質の排出を促す
  • 周辺環境を整え、乳房の症状を軽減


この2つができると考えられます。

症状改善のためには、乳腺炎の原因となるこれらの項目に対処できれば、十分その効果は期待できます。

臨床でよくある乳腺炎の原因箇所

私の臨床経験を踏まえて、乳腺炎を引き起こす原因についてご紹介していきます。

先ほどご紹介したように、詰まりを解消するために乳房マッサージを行うケースもあります。

しかし、実際には乳房以外の箇所にも問題が起きていることが多々あります。

なぜなら、乳房は付着している基盤となる部分に筋肉や膜組織、リンパなど、数多くの組織が存在しており、相互に影響し合うためです。

そんな問題点について、ひとつずつ解説していきましょう。

骨や関節の問題

胸肋関節を示した解剖図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

骨や関節の問題は、乳腺炎の原因のひとつとなります。

上の写真で示したように、乳房周辺にはたくさんの骨や関節があります。

乳房が付着している基盤となる部分には、肋骨や胸骨・鎖骨といった骨があり、それらがつなぎ合わさり関節を形成しています。

当院の見解としては、そのあたりの歪みや硬さによって、乳腺炎の症状の程度は大きく変わってくると考えます。

特に、胸骨と肋骨をつなぐ胸肋関節(きょうろくかんせつ)や、鎖骨付近の問題は乳腺炎の治療では重要なポイントとなります。

筋肉・膜の問題

胸周り組織の解剖図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用】

筋肉や膜組織の問題も、乳腺炎を引き起こす原因となります。

乳房周辺には、たくさんの筋肉や膜組織がついてきます。

注目すべきなのは、胸周りについている筋肉だけでなく、胸以外の筋肉・膜組織とも関連するということ。

特に腕に関しては、発生学的に見た時に心臓・心膜などの胸にある組織から発達してきます。

つまり、腕と胸は密接につながっているということです。

そのため、腕に硬さや歪みなどが起きている場合でも、乳腺炎を含む胸周りの問題を引き起こしてしまうのです。

育児期は、抱っこなどで腕や胸部の筋肉を酷使しますから、それが影響して症状が起きているケースは多いと思います。

リンパ循環の問題

胸部のリンパ組織の解剖図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

リンパ循環の問題も、産後の乳腺炎の原因となります。

リンパ組織は全身に分布しており、特に胸周りには「リンパ本幹」や「胸管」といった、循環の関所となるリンパの集合体が存在します。

乳腺炎の炎症を効率よく収束させるためには、このリンパの循環が重要な要素となります。

また、リンパの調整にはかなり繊細な技術が必要とされるため、いわゆる普通のマッサージの圧力でおこなっても効果が見込めないケースも。

当院では、そのようなリンパへのアプローチ技術も習得しております。

当院での乳腺炎の整体

当院での乳腺炎の整体についてご説明していきます。

「臨床でよくある乳腺炎の原因箇所」でご紹介したような、骨・関節・筋膜・リンパなど、全身の様々な組織に対してアプローチをおこない症状を改善に導いていきます。

産後は生活サイクルの変化などから、体力面の機能も落ちている時期です。

回復に必要な自然治癒力を高めることで、今お悩みの乳腺炎の症状にもうまく働きかけます。

症状が起きているのは乳腺などの局所ではありますが、局所以外の箇所にも問題はほぼ確実に存在します。

もちろん、整体での調整の際には、お胸を直接触れるようなことはありません。

周辺の箇所から、膜のつながりを利用して調整可能ですのでご安心ください。

当院で産後の整体を受けた方の声

当院で産後の整体を受けられた方の声をご紹介していきます。

産後の恥骨痛、花粉症(30代女性 N様)

※個人の感想です。全ての方に効果を保証するものではありません。

(以下、文字起こし)

【Q.来院前のお悩みは?】
難産による傷が深く、産後の身体の回復が遅かったり、恥骨の痛みで産後3ヶ月は歩くのもままならない状態でした。

痛みだけでなく、それによって精神的にも辛くなってしまい育児どころではなかったです。

「治るのかな?」という不安でいっぱいでした。


【Q.その他の症状は?】
産後の尿もれ、30年来の副鼻腔炎、花粉症などのアレルギー症状で悩んでいました。


【Q.病院には行かれましたか?】
産後の症状については産婦人科に行きましたが、「日にち薬」と言われました。

アレルギー症状については耳鼻科に行って薬を飲んでいましたが、次第に薬も効かなくなっていたし「このままで大丈夫かな?」と薬に対する抵抗感も持ち始めました。


【Q.ご自身で取り組まれていたことは?】
特に何もしていませんでした。

ただただ我慢して過ごすという状態でした。


【Q.ご来院のきっかけは?】
しんどさがひどくて耐えかねて連絡しました。


【Q.当院を選ばれた理由は?】
先生の治療に対する想いやプロフィール、あとは他のところでは書かれていないような内容がホームページにたくさんあったからです。


【Q.施術を受けられての変化は?】
産後の症状は3〜4回(約1ヶ月)で痛みがなくなりました。

恥骨がめっちゃ痛かったので這うように生活していましたが、その頃には普通に歩けるようになっていました。

花粉症やアレルギー症状は30年以上の付き合いで、だいたい11月〜6月頃に花粉症→風邪→副鼻腔炎→咳ぜんそくという流れがあったのが、通い始めた年からはなくなっていました。


【Q.問診や対応などはいかがでしたか?】
一番驚いたのは、先生は少し触れただけで自分が一番しんどい所や気づかない所を指摘してくれることです。

「まさにそこ!」という部分を治してくれるので、「言わなくても分かってくれている」という安心感があり、身体のことは全部お任せしている状態です。


【Q.同じ症状でお悩みの方へメッセージ】
出産やアレルギーについては、重大なことだとあまり捉えられていないように感じますが、本人にとっては本当に辛いことだと思います。

なので、そこで「もう治らない」と諦めるのではなく気持ちを前向きにして一度先生に相談してみれば、育児も楽しくなるし健康に過ごしてもらえるのではないかと思います。

まとめ

乳腺炎の整体についてまとめていきます。

  • 乳腺炎は産後3ヶ月以内に起きやすい
  • 母乳の通り道が詰まるor傷口からの細菌感染が原因
  • 乳房以外にも乳腺炎の原因は全身に存在する
  • 整体でのアプローチでは消炎・鎮痛効果が見込める
  • 当院では、全体性を重要視して調整する


乳腺炎は、症状の程度によっては育児に大きな支障をきたします。

こちらの記事でお伝えしたように、乳腺炎は局所以外の問題も関連してきます。

そして、その原因は人によってそれぞれ異なります。

「乳腺炎に効く手技」をするのではなく、あなたの身体の状態に合わせた調整が必要であるということです。

乳腺炎だけでなく、産後にまつわる他の症状にも同時にアプローチできます。

産後の不調でお困りの方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。


*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉

【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】

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乾 裕樹

乾 裕樹

大阪府出身 1990年9月11日生まれ 血液型 A型 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 取得国家資格 はり師・きゅう師 一般社団法人 日本統合手技協会 理事 一般社団法人 日本統合手技協会 公認インストラクター 京都府立医科大学 解剖実習修了  (施術家としての経歴) 高校卒業後、18歳で施術家の道へ。 午前は鍼灸の専門学生として学び、午後は地元の鍼灸整骨院で夜遅くまで勤務。 主に運動器疾患やスポーツ障害についての理論や施術方法を習得する。 ↓ 専門学校卒業後は不妊症を専門とする鍼灸院にて修行。 婦人科疾患や逆子の施術、小児はり、自律神経失調症の方々へのアプローチ、東洋医学的な診察方法について学ぶ。 お客様への接遇や仕事に対する姿勢など、社会人としての基礎を教えて頂く。 ↓ 内臓へのアプローチを専門とする整体サロンにて修行。 肩こりや腰痛などをはじめとする身体の痛みと、内臓の問題が関連することを学ぶ。 それと同時に、筋肉を揉んだりほぐすだけでは根本的には良くならないことを知る。 ↓ 妊産婦のお悩みを専門に扱う整体サロンにて修業。 産後骨盤矯正やマタニティ整体を通して、産後ママや妊婦の身体の状態について学ぶ。 その他、発達の遅れやチックなどの小児整体、美容鍼・小顔矯正のテクニックを習得。 26歳で同サロンの分院長に就任。 約4年にわたり代表セラピストとして全ての施術メニューを担当し、所属スタッフの技術指導・育成に携わる。 ↓ これまでの技術・経験だけでは改善できない症状に数多く巡り合い、施術家としての頭打ちを感じる。 そんな折、現在の師匠である松本恒平と出会う。 多くの施術家が見落としている原理原則、触診、国際基準の療術について学び、これまで習得した技術や知識のバラバラだった”点”が”線”で繋がる。 それをきっかけに、辛い症状と闘う人たちの力になれることを確信し地元である新大阪・南方エリアにて開業。

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