院長ブログ

耳鳴りの整体|原因や治し方について自律神経症状専門の整体サロンINUIが解説

こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。

私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、耳鳴りをはじめとする自律神経症状の施術現場に携わってきました。

今回の記事では、自律神経症状専門の整体師である私の経験をもとに、耳鳴りの原因や当院での整体による治し方についてお話ししていきたいと思います。

耳鳴りの症状について

耳鳴りの症状についてご紹介していきます。

臨床上よくあるものとしては、

  • キーンと高音で感じる耳鳴り
  • ジーッと低音で響く耳鳴り
  • 片方から聞こえる耳鳴り
  • 両耳から聞こえる耳鳴り
  • 静かなところで感じる耳鳴り
  • 頻繁に起きる耳鳴り
  • ふとした時に感じる耳鳴り


などのものがあります。

耳鳴りの感じ方や発生頻度は人それぞれですが、耳鳴りが気になってわずらわしく感じていらっしゃる方は結構多いものです。

耳鳴りは、周囲で物音がしていないのにも関わらず、音が聞こえてくる状態を指しています。

代表的なものとしては、低音で「ザー・ジー・ゴー」や高音で「キーン・ピー」と聞こえる場合があります。

その他、人によって様々な音による耳鳴りを訴えるケースがあります。

軽症の場合は、小さい音で感じたり疲れやストレスが溜まった時だけ起こることがあり、重度の耳鳴りでは、常に音が聞こえたり音が大きくて日常生活に支障が出るケースがあります。

耳鳴りの原因は?

耳鳴りの原因についてお伝えしていきます。

主な原因となるものには、

  • メニエール病
  • 突発性難聴
  • 聴神経腫瘍
  • 騒音性難聴
  • 老人性難聴
  • 耳垢栓塞(じこうせんそく)
  • 耳管狭窄(じかんきょうさく)
  • 耳硬化症(じこうかしょう)


などが挙げられます。

何やら難しそうな名称が並びましたが、これらのほとんどは耳の内部もしくは外部で問題を引き起こしているものです。

それ以外にも、ストレスなども耳鳴りの一因であると言われており、特に病院で問題がないと言われたケースでも、身体の内部環境の問題によって耳鳴りが起こる可能性はあります。

一般的な治療・対処法

耳鳴りに対する、一般的な治療や対処法についてお伝えしていきます。

主な治療法としては、

  • 音響療法
  • 心理療法
  • 投薬治療
  • 生活習慣の改善


などのものがあります。

音響療法は、補聴器を用いて自分の耳で拾う音を大きくし、次第に耳鳴りの音が気にならなくなるというもの。

外部からの刺激によって耳鳴りの音を錯覚するようにさせ、脳がその環境に順応することで解消させる方法です。

心理療法では、耳鳴りを引き起こしている心理的な背景・ストレスに対してケアをおこない、耳鳴りへの不安を取り除いていく方法です。

その他、投薬による治療をはじめ、耳鳴りの原因となる生活習慣の改善を勧められるケースがあります。

しかしながら、今のところ耳鳴りを完全になくせるような治療法は確立されていないようです。

生活習慣を改善すれば治る?

骨盤模型を使って説明している様子

耳鳴りで病院にかかった際によく言われるのが、

「安静にして様子を見てみましょう」
「ストレスを溜めないように」
「生活習慣を改善していきましょう」



といったアドバイスです。

しかし、実は生活習慣の改善だけでは、耳鳴りを治すのが難しいケースがあります。

そのケースのほとんどが、身体に歪みや硬さなどの 物理的な問題 を抱えています。

もちろん、生活習慣の改善によって良くなる場合もあるかもしれませんが、身体に起きている問題が残っている状態であればいずれ症状は再発する可能性があることでしょう。

症状を改善するのはすごくシンプルで、生活習慣に問題があるなら生活習慣を、身体に問題があるなら身体をそれぞれ整えていく必要があります。

解剖学的に耳鳴りを分析【図解】

解剖学的に耳鳴りを分析して解説します。

耳鳴りには、私たちが音として感じている振動を感知したり脳に信号として送り届けるための内耳(ないじ)という器官が関わります。

下の図は、外耳から内耳までの構造を示したものです。

内耳の解剖図イラスト
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

ちょうど丸で囲まれたエリアが内耳です。

内耳には、半規管や蝸牛などの器官が存在し、中はリンパ液で満たされています。

そのリンパ液の状態が平衡感覚をつかさどったり、振動として受け取った音を信号として変換し脳に送り届けたりします。

そんな内耳の機能は、

  • 身体の構造
  • 体液循環
  • 神経伝達


主にこの3つの条件によって、その状態が左右されます。

そのため、耳鳴りを改善させるためには、耳以外の箇所も含む全身の「構造・体液・神経」の状態を整えていく必要があるということです。

臨床でよく出会う耳鳴りの原因部位

私の臨床経験上、耳鳴りでお悩みの方にはある一定の共通点があります。

そんな耳鳴りの原因となる部位について、それぞれご紹介していきましょう。

耳の硬さ

耳の整体をしている様子

耳鳴りでお悩みの方は、耳自体の硬さが起こっているケースが多いです。

「耳に硬いとか柔らかいとかあるの?」

そんな声が聞こえてきそうですが、耳に限らず人の身体はどの組織でも、問題があれば硬くなったり動きが悪くなったりします。

耳の硬さは、特に自律神経の乱れやその周辺部位(頭・首・肩etc…)の問題が関連して起こることが多いです。

耳が硬くなると何が良くないのかというと、先ほどご紹介した内耳に影響を及ぼすからです。

耳は外側にむき出しになっていますが、膜の組織を介して「外耳→中耳→内耳」と続き内部でつながっています。

そのため、耳の硬さを柔らかくすることによって、耳鳴りの要因を取り除くことができるのです。

腎臓の問題

腎臓の解剖図イラスト
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

腎臓の問題と耳鳴りには深い関係があります。

これは、統計学に基づく東洋医学でも言われていることですが、耳は腎臓のエネルギーによって栄養されると考えられています。

そのため、腎臓やその周囲に硬さなどの問題が起こると、耳に関連する症状が起こることがあります。

また、上のイラストを見てもらうと分かりやすいですが、腎臓ってどことなく耳の形に似ていると感じませんか?

左右にひとつずつ、このような感じで耳と近しい位置関係にあるのです。

整体の考え方のひとつに、相関関係(そうかんかんけい)というものがあります。

その中では、「似た形のものは似た働きをする」 と言われています。

そのため、耳と腎臓の関係性を整えることで、耳鳴りの症状を改善につなげることができると考えられます。

脊柱の歪み

背部の整体施術の風景

耳鳴りの症状をお持ちの方は、脊柱(背骨)の歪みを持っているケースが非常に多いです。

「耳鳴りの原因は?」でもお伝えしましたが、耳鳴りの原因のひとつに ストレスも関わる と言われています。

長期的にストレスが溜まってしまうと、自律神経の状態にも影響を及ぼしますが、その自律神経は実は脊柱の中を通るような構造になっています。

そのような繋がりもあり、背骨の問題と耳鳴りは相互に関連すると考えられます。

背骨に問題があるケースでは、耳鳴り改善のために矯正をおこなう必要があります。

顎関節の問題

顎関節の整体をする様子

顎関節の問題と耳鳴りにも深い関連性があります。

なぜなら、アゴと耳は隣接する組織であり、また神経支配なども似ているため、相互に影響し合う可能性が高いからです。

さらに、ストレスによる噛み締め・食いしばりなどの影響も受けやすく、膜のつながりなども含めて耳周りに影響を及ぼします。

問題があった場合は、整体施術による顎関節周りの問題にアプローチしていきます。

【あわせて読みたい記事】
◇顎関節症の治し方
◇噛み締め・歯ぎしりの改善法

当院の耳鳴り改善の整体

当院での耳鳴りを改善する整体についてご紹介していきます。

・構造の歪みをチェック

背骨の検査をしている様子

身体の構造の歪みをチェックしていきます。

「臨床でよく出会う耳鳴りの原因部位」でもお伝えしたように、特に脊柱(背骨)の構造は耳鳴りの症状にも影響を及ぼすため、細かくチェックしていきます。

・神経学的検査

脳神経の検査をしている様子

神経学的検査をおこない、関節の位置感覚や神経伝達の状態をチェックします。

耳鳴りの原因となる内耳は、神経に栄養されることで円滑に働くため、神経の状態が耳の症状にも関連すると考えます。

・構造面へのアプローチ

肩背部の整体施術の風景

全身の歪みに対して、整体施術によるアプローチをしていきます。

まずは姿勢や各部位の歪み・硬さなどを整え、体液が循環するための通路を確保していきます。

・体液循環の調整

足の整体施術の様子

手技を用いて、血液・リンパ液・脳脊髄液(CSF)などの体液循環を調整します。

聴覚をつかさどる内耳は、主にリンパ液で満たされているため、耳鳴りの症状を取り除くためには重要な箇所です。

・内臓の調整

内臓の整体をしている様子

こちらの記事でご紹介しているように、内臓(特に腎臓)の問題も耳鳴りの大きな原因となります。

内臓の施術はきちんと行えば痛みもありませんし、強い力を要することもありません。

むしろ、やさしい刺激でおこなうことで効果が最大限発揮されます。

・自律神経へのアプローチ

自律神経の調整をしている様子

自律神経の調整をおこなっていきます。

身体の治癒力や回復力にも関連するため、耳鳴りをはじめとする症状改善には重要なアプローチとなります。

まとめ

耳鳴りについてまとめていきます。

  • 耳鳴りは基礎疾患やストレスなどが原因となる
  • 生活習慣の改善だけでは治らないケースが多い
  • 臨床的には、耳周辺以外の問題も原因と考える
  • 当院では構造・体液・神経に着目して改善を目指す


耳鳴りでお悩みの方はたくさんいらっしゃいますが、その原因は人によって様々です。

こちらの記事でお伝えしているように、耳の周辺に問題があるケースもあれば、全然関係なさそうな別の箇所に問題が潜んでいることもあります。

当院では、あなたの身体に起きている問題に対して、様々な検査や施術を通してアプローチしていきます。

ご自身の自然治癒力を最大限発揮し、耳鳴りを改善していきたい方は一度ご相談ください。


*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉

【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】

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乾 裕樹

乾 裕樹

大阪府出身 1990年9月11日生まれ 血液型 A型 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 取得国家資格 はり師・きゅう師 一般社団法人 日本統合手技協会 理事 一般社団法人 日本統合手技協会 公認インストラクター 京都府立医科大学 解剖実習修了  (施術家としての経歴) 高校卒業後、18歳で施術家の道へ。 午前は鍼灸の専門学生として学び、午後は地元の鍼灸整骨院で夜遅くまで勤務。 主に運動器疾患やスポーツ障害についての理論や施術方法を習得する。 ↓ 専門学校卒業後は不妊症を専門とする鍼灸院にて修行。 婦人科疾患や逆子の施術、小児はり、自律神経失調症の方々へのアプローチ、東洋医学的な診察方法について学ぶ。 お客様への接遇や仕事に対する姿勢など、社会人としての基礎を教えて頂く。 ↓ 内臓へのアプローチを専門とする整体サロンにて修行。 肩こりや腰痛などをはじめとする身体の痛みと、内臓の問題が関連することを学ぶ。 それと同時に、筋肉を揉んだりほぐすだけでは根本的には良くならないことを知る。 ↓ 妊産婦のお悩みを専門に扱う整体サロンにて修業。 産後骨盤矯正やマタニティ整体を通して、産後ママや妊婦の身体の状態について学ぶ。 その他、発達の遅れやチックなどの小児整体、美容鍼・小顔矯正のテクニックを習得。 26歳で同サロンの分院長に就任。 約4年にわたり代表セラピストとして全ての施術メニューを担当し、所属スタッフの技術指導・育成に携わる。 ↓ これまでの技術・経験だけでは改善できない症状に数多く巡り合い、施術家としての頭打ちを感じる。 そんな折、現在の師匠である松本恒平と出会う。 多くの施術家が見落としている原理原則、触診、国際基準の療術について学び、これまで習得した技術や知識のバラバラだった”点”が”線”で繋がる。 それをきっかけに、辛い症状と闘う人たちの力になれることを確信し地元である新大阪・南方エリアにて開業。

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