院長ブログ

むずむず脚症候群の整体|原因や対処法を自律神経専門の整体サロンINUIが解説

こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。

私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)をはじめとする自律神経症状の施術現場に携わってきました。

今回の記事では、自律神経専門の整体師である私の経験をもとに、むずむず脚症候群の原因や対処法、当院でのむずむず脚症候群の整体についてお話ししていきたいと思います。

むずむず脚症候群の症状

足の整体をしている風景

むずむず脚症候群の症状についてご紹介していきます。

臨床的に多いものとしては、

  • 足がムズムズすることが頻繁にある
  • 寝床についた時に足がムズムズして寝付けない
  • 足が痛がゆくて不快に感じる時がある
  • じっとしていられない、動かしたくなる衝動に駆られる
  • 足がほてりやすい、かゆみを感じやすい
  • 夕方以降に足の不快症状がよく起こる
  • 足を動かしていると落ち着く、または症状が軽減する
  • 安静時に足の違和感や不快感を感じやすい


などのものが挙げられます。

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)では、主に足の不快感などの症状が引き起こされます。

一時的にむずむずするような感覚が出ることもあれば、常に足元が落ち着かないようなケースまで、症状の出方にはかなり個人差があります。

症状自体も苦痛ではありますが、それによって二次的に不眠を招いたり、精神状態の悪化につながったりと、様々な症状に悩まされている方がいます。

症状を理解してもらえない辛さ

代表プロフィール写真

むずむず脚症候群の症状について、周囲から理解されないことに対して、辛さを感じている人もいらっしゃいます。

実際に、むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)でお悩みの方のお話を聞いていると、

「病院に行っても原因が分からなかった」
「薬を飲んでいるけどよくならない」
「もう治らないんじゃないかと思っている」


といったお声もありました。


また、専門外の病院で診てもらった時には、

「精神的なもの」
「気にしすぎ」

などと言われ突き返されるケースも、、、

周りに同じように悩んでいる人が少なく、なかなか相談できず一人で抱えてしまう方もいるかもしれません。

しかし、むずむず脚症候群でお悩みの方は、必ずと言って良いほど身体のどこかに問題を抱えています。

生活習慣など、もちろん取り組んでいくべき課題はありますが、土台である身体のケアをしないことには症状改善が難しい場合もあります。

そんな身体の問題がクリアになることで、原因不明の症状が良くなっていく光景を私は何度も見てきました。

安心してください。

ひとつずつ問題を解決していくことで、必ず状態は変化していきますよ。

むずむず脚症候群の原因

むずむず脚症候群の原因について解説していきます。

一般的に言われている原因としては、

  • 遺伝によるもの
  • 鉄分不足によるもの
  • 疾患に由来するもの


などがあります。

中でも疾患に由来するものとしては、腎不全、パーキンソン病などのものが挙げられます。

上記の原因の共通点としては、「ドーパミン」という脳内の神経伝達物質の関与が唱えられています。

ドーパミンは、手足などに加わった余計な刺激を制御する働きがあります。

しかし、ドーパミン分泌に関連する問題が起こることで、そのような細かな刺激に対して過敏になってしまい、むずむず脚症候群の症状につながると言われています。

これらはあくまでも仮説であり、むずむず脚症候群のはっきりとした原因については、まだよく分かっていないのが現状です。

むずむず脚症候群になりやすい人は?

骨盤の模型を用いた説明風景

むずむず脚症候群になりやすい人についてお伝えしていきます。

むずむず脚症候群はどの年代の方にも起こるものですが、特に中年以降に起こりやすく、男性よりも女性の方がなりやすいと言われています。

先述のような遺伝的な要素に加えて、

  • 鉄不足の人
  • 慢性腎不全(特に透析中)
  • 妊婦
  • 糖尿病
  • パーキンソン病
  • 関節リウマチ


などの要因を持っている方に起こりやすいと言われています。

当てはまる場合は、それに合わせた治療をおこなうことが優先です。

逆に当てはまらない場合は、身体に起きている問題を見つけ出し、適切に対処していくことが必要です。

むずむず脚症候群の治療法

むずむず脚症候群の治療法についてお伝えしていきます。

一般的な治療法としては、

  • 日常生活の改善
  • 薬物療法


主に2つの選択肢があります。

それぞれご紹介していきましょう。

日常生活の改善

むずむず脚症候群の治療の一環として、日常生活の改善をおこなうケースがあります。

むずむず脚症候群では、症状によって睡眠サイクルなどが乱れてしまう方が多いため、それによる二次的な負担を軽減するための習慣改善に取り組んで行きます。

一例としては、

  • 寝酒をすることを控える
  • お風呂にゆっくり浸かる
  • カフェインの摂りすぎを控える
  • 運動やストレッチをする
  • マッサージをおこなう
  • 予定を入れて何かに取り組む
  • にがり、マグネシウムを摂る


などのものがあります。

主に、刺激物を控えて睡眠や身体のサイクルを整えたり、運動やマッサージによる身体のケアなどをおこなっていきます。

また、栄養面ではマグネシウムの不足などもむずむず脚症候群に関連するため、栄養の観点からも生活習慣の改善に取り組んでいく必要があります。

他には、できるだけ症状のことを忘れる時間を作るため、予定の管理などを指導されるケースもあります。


薬物療法

日常生活の改善だけでは良くならない場合、薬を使っての治療をおこなうことになります。

先ほど「むずむず脚症候群の原因」でもお伝えしたように、むずむず脚症候群にはドーパミンという脳内の神経伝達物質が関連すると考えられています。

そのため、ドーパミン薬・非ドーパミン薬のいずれかを用いたり、貧血傾向のある場合は鉄剤を使用するケースもあります。

ただし、ドーパミン系の薬は、使用頻度などによっては症状が足だけでなく手に広がったり、吐き気などの胃腸関連の副作用を伴うこともあるため注意が必要です。

治療に際しては、医師の指導のもと慎重に進めていく必要があります。

ちなみに、入眠困難などを訴える場合には睡眠薬を処方するケースもありますが、睡眠薬を服用することでむずむず脚症候群の症状が改善されることは無いと言われています。

簡単で効果的な対策について

むずむず脚症候群の対策についてお伝えしていきます。

簡単で、しかも効果的な対策として挙げられるのが 運動 です。

私もむずむず脚症候群についての勉強を続けていますが、一番身近なケアで効果を発揮してくれるものだと思っています。

なぜなら、運動によって脳内の神経伝達物質(ドーパミン、ノルアドレナリンetc)の分泌が活性化されるからです。

「むずむず脚症候群の原因」でもお伝えしたように、むずむず脚症候群とドーパミンは密接に関わると考えられています。

文献によって様々ですが、むずむず脚症候群をはじめとするドーパミンが関連するとされる症状に対して、運動の有効性が証明されています。

具体的な運動の方法としては、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を15分以上をおこなうことをおすすめします。

その際のポイントとしては、息があがる程度の強度でおこなうこと。

ドーパミン放出には一定の心拍数を要するため、のんびりしたウォーキングでは効果が得られにくいと言われています。

また、15分以上継続したあたりから脳内神経伝達物質が活性化するため、継続時間も効果に影響してきます。

ただし、長時間やりすぎることで逆効果になるという研究データもあるため、15分以上〜45分以内ぐらいの運動で十分だと考えます。

毎日できればベストですが、継続すれば週2〜3回程度でも効果は期待できます。

まずは無理のない範囲で、習慣化できるように取り組んでみることをおすすめします。

臨床でよくあるむずむず脚症候群の原因

私の臨床経験でよく見かける、むずむず脚症候群の原因についてご紹介していきます。

主なものとしては、

  • 脊柱の問題
  • 横隔膜の問題
  • リンパの問題

などがあります。

それぞれ解説していきましょう。

脊柱の問題

背骨のイメージ図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用】

むずむず脚症候群でお悩みの方は、脊柱(背骨)の問題を抱えているケースが多いです。

考えられる要因としては、「脊柱と自律神経の関係性」が挙げられます。

むずむず脚症候群の原因のひとつとして挙げられる自律神経は、脊柱の中を通っています。

そのため、脊柱のどこかに歪みや可動制限などが起こると、自律神経がうまく機能しなくなり、むずむず脚症候群をはじめとする様々な自律神経症状を引き起こします。

私のイメージ的には、1〜数カ所にわたり硬さが見られ、上下から圧縮のストレスを受けるような状態になっていることが多いと感じます。

横隔膜の問題

横隔膜の解剖図イラスト
【プロメテウス解剖学アトラス 頭頸部/神経解剖第3版より引用、編集】

むずむず脚症候群でお悩みの方は、横隔膜に問題が起こっているケースが多いように感じます。

横隔膜とは、主に呼吸の際に働く器官のことです。

ドーム状に膨らんだり凹んだりしながら、呼吸をサポートしてくれています。

呼吸に関連するということは、むずむず脚症候群の原因のひとつである自律神経にも影響します。

また、横隔膜は先ほどご紹介した脊柱にも付着するため、それらの骨格の歪みの影響も受けやすい部位です。

他にも、後ほどご紹介するリンパなどの体液循環にも関与するため、身体の機能を整える上で重要な部位であると考えます。

リンパの問題

胸部のリンパ組織の解剖図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

私の経験上、むずむず脚症候群でお悩みの方は、リンパの問題を抱えているケースが多いです。

いわゆる「むくみ」が起こりやすいタイプの人が多く、自覚の有無に関わらず、私が施術の際にお身体を触れていると体液循環の停滞を感じます。

こちらの記事でもお伝えしているように、むずむず脚症候群にはドーパミンをはじめとする脳内の神経伝達物質、ならび神経伝達が関与すると言われています。

その神経伝達を正常に機能させるためにも、体液循環は重要な役割を果たします。

そのため、リンパ液をはじめとする体液循環を整えていくことで、むずむず脚症候群が改善される可能性が高まると考えています。

当院のむずむず脚症候群の整体

当院でのむずむず脚症候群の整体についてご紹介していきます。

・全身の構造面のチェック

むずむず脚症候群に関連する、全身の構造面の問題をチェックしていきます。

・神経学的検査

足の筋力検査の様子

神経学的検査などを用いて、神経伝達の状態や関節の位置感覚などについてチェックしていきます。

・身体の構造面へのアプローチ

背部の整体施術の様子

身体の構造の問題に対して、整体施術によるアプローチをしていきます。

・体液の循環を整える

足の整体施術をしている様子

血液・リンパ液・脳脊髄液(CSF)などの体液循環を整えます。

体液の流れとむずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)は大きく関連します。

なぜなら、原因のひとつに挙がっていたドーパミンや、症状を感じている脚と脳の神経伝達に関わるからです。

私たちが神経を介して伝えているのは電気信号です。

この体液(水分)の状態が整うことで、その電気信号の疎通が良くなったり、起こっている不具合が解決されたりします。

・神経へのアプローチ

頭部の整体施術をしている様子

神経系へのアプローチをおこないます。

自律神経、脳神経、感覚神経など、機能が重なる部分もありますが、それぞれの神経系の状態を整えていくことで回復力を高めます。

副交感神経優位のリラックス状態にしていくため、この際にほとんどの方が眠ってしまいます。

心底リラックスできているか?

私の臨床経験上、むずむず脚症候群の方に多い特徴として、

  • いつも緊張している
  • 常に何かを考えている
  • 力が抜けない


といったものが挙げられます。

これは、ご本人の自覚の有無に関わらず、私自身が感じているものです。

そのような特徴と照らし合わせてみると、やはり自律神経などとの関連性が切り離せない症状なのだと思います。

ただし、上記のような緊張状態は、自分の意思だけでは改善することが難しいです。

なぜなら、自律神経の乱れの多くは、自分では取り除くことが困難な身体の歪みによって起こっているものだから。

つまり、整体・カイロプラクティックをはじめとする、矯正をおこなう施術が必要となるということです。

もともと私たち人間は、「日中活動したら夜は休む」という原始的なリズムを持っています。

むずむず脚症候群の症状によって、生活のリズムが乱れてしまっている状態では、その他様々な症状を引き起こすきっかけにもなります。

まずは身体に起きている歪みや硬さなど、むずむず脚症候群の原因を整えることから始めてみてはいかがでしょうか?

まとめ

むずむず脚症候群の整体についてまとめていきます。

  • むずむず脚症候群の症状の出方は人によって様々
  • 精神的な要素だけでなく身体の問題が大きく関連
  • 疾患に伴って起こることもあるので注意が必要
  • 病院の治療では生活習慣の改善・薬物療法がメイン
  • 有酸素運動は簡単で効果的な対策のひとつ


こちらの記事でもお伝えしたように、むずむず脚症候群の症状の出方は人によって様々です。

症状の程度や頻度によっては、普通に生活することもままならないケースもあります。

しかし、むずむず脚症候群には必ず原因があります。

整体は薬を使う治療ではないため、時間がかかるケースもありますが、身体の本来の力を最大限に発揮する状態に導くことができます。

根本的にお身体の問題をケアしたい方は、一度ご相談いただければと思います。


*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉

【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】

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乾 裕樹

乾 裕樹

大阪府出身 1990年9月11日生まれ 血液型 A型 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 取得国家資格 はり師・きゅう師 一般社団法人 日本統合手技協会 理事 一般社団法人 日本統合手技協会 公認インストラクター 京都府立医科大学 解剖実習修了  (施術家としての経歴) 高校卒業後、18歳で施術家の道へ。 午前は鍼灸の専門学生として学び、午後は地元の鍼灸整骨院で夜遅くまで勤務。 主に運動器疾患やスポーツ障害についての理論や施術方法を習得する。 ↓ 専門学校卒業後は不妊症を専門とする鍼灸院にて修行。 婦人科疾患や逆子の施術、小児はり、自律神経失調症の方々へのアプローチ、東洋医学的な診察方法について学ぶ。 お客様への接遇や仕事に対する姿勢など、社会人としての基礎を教えて頂く。 ↓ 内臓へのアプローチを専門とする整体サロンにて修行。 肩こりや腰痛などをはじめとする身体の痛みと、内臓の問題が関連することを学ぶ。 それと同時に、筋肉を揉んだりほぐすだけでは根本的には良くならないことを知る。 ↓ 妊産婦のお悩みを専門に扱う整体サロンにて修業。 産後骨盤矯正やマタニティ整体を通して、産後ママや妊婦の身体の状態について学ぶ。 その他、発達の遅れやチックなどの小児整体、美容鍼・小顔矯正のテクニックを習得。 26歳で同サロンの分院長に就任。 約4年にわたり代表セラピストとして全ての施術メニューを担当し、所属スタッフの技術指導・育成に携わる。 ↓ これまでの技術・経験だけでは改善できない症状に数多く巡り合い、施術家としての頭打ちを感じる。 そんな折、現在の師匠である松本恒平と出会う。 多くの施術家が見落としている原理原則、触診、国際基準の療術について学び、これまで習得した技術や知識のバラバラだった”点”が”線”で繋がる。 それをきっかけに、辛い症状と闘う人たちの力になれることを確信し地元である新大阪・南方エリアにて開業。

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