院長ブログ

便秘・下痢の整体|原因や解消法を大阪の自律神経専門の整体サロンINUIが解説

こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。

私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、便秘・下痢をはじめとする消化器症状の施術現場に携わってきました。

今回の記事では、自律神経症状専門の整体師である私の経験をもとに、便秘・下痢の原因や当院での整体による解消法についてお話ししていきたいと思います。

便秘や下痢の症状について

内臓の整体をしている様子

便秘・下痢の症状についてご紹介していきます。

臨床でよくあるお悩みとしては、

  • 慢性的な便秘体質に悩んでいる
  • 便通のサイクルが乱れがちである
  • お腹が弱く、すぐに下痢してしまう
  • 緊張したりすると腹痛が起こりやすい
  • 昔からいまいちお腹の調子が良くない
  • 食生活を気をつけても便秘や下痢が解消されない
  • お腹が張って苦しい、ガスが溜まっている感じがする
  • 排便してもスッキリしない、残便感がある
  • 排便しにくい、硬くてコロコロの便が多い


などが挙げられます。

排便に伴う不快感をはじめ、腹痛などを併発することもあります。

仕事中や外出先など、状況によっては気軽にお手洗いに行けないことなどもあり、消化器系の症状によってストレスを抱えてしまうケースも少なくありません。

さらに、便秘や下痢の症状は慢性的に続いている方も多く、それが当たり前の状態になっているケースが見受けられます。

昔から、「小便は小さな便り、大便は大きな便り」というぐらい、大・小便は私たちの健康状態を知らせてくれる指標となります。

そのうちの大便の問題が出るということは、しっかりと向き合う必要のある問題が身体にあるということです。

便秘・下痢の症状改善に必要なことを順番にご説明していきます。

便秘・下痢の原因について

便秘・下痢の原因についてお伝えしていきます。

一般的に考えられるものとしては、

  • 食生活の問題
  • 食あたり
  • ストレス
  • 自律神経の問題
  • 睡眠サイクルの乱れ
  • 運動不足
  • 疾患に伴うもの


などが挙げられます。

上記にもあるように、食生活や運動などの生活習慣も大きく関連するため、日頃からの自己管理の状態によっては便秘や下痢の原因となります。

ただし、慢性的に消化器症状を抱えている方の多くは、生活習慣の改善だけではなかなか解消されないことに悩んでいるのも事実です。

また、便秘や下痢の症状が慢性化しているせいで、二次的に生活習慣の乱れが生じているケースもあると私は考えます。

便秘や下痢の改善については、例えば食物繊維をたくさんとったり、運動してみたり、皆さんが一律にこれをすれば良くなる方法は残念ながらありません。

もしも生活の見直しだけでは解消されないのであれば、整体的観点からお身体をみた時にどこかに硬さや歪みなどの問題が潜んでいるかもしれません。

便秘や下痢の原因には、生活習慣はもちろんのこと、身体に起きている様々な問題が関連するということです。

一般的な対処法

便秘・下痢への一般的な対処法についてご紹介していきます。

一例として挙げられるのは、

  • 運動をする
  • 水分をよく摂る
  • 食物繊維をよく摂る
  • 便秘薬を使う
  • サプリメントの使用
  • お腹周りを温める


などのものです。

ご覧の通り、主に日常生活の習慣を改善することが、便秘・下痢への対処の大部分を担っているようです。

薬やサプリメントについては、酸化マグネシウムやビオフェルミンなど、市販のものでも多数種類があります。


下痢の場合は、

  • 消化に良いものを食べる
  • ストレスを溜めすぎない
  • 下痢止め薬を使う


などが挙げられます。

手段は違えど、便秘も下痢もおおよそ同じような対処法が一般的となっています。

これらの方法を試してもよくならない場合は、整体などでの身体の調整をおこなうことで、便秘・下痢症状の改善の余地があると考えます。

こんな時はすぐに病院を受診しましょう

骨盤の模型を用いた説明風景

便秘や下痢にも、病院を受診すべきものがあります。

いくつか例を挙げていきます。

  • 吐き気や嘔吐・発熱を伴っている
  • 排便したのに痛みがおさまらない
  • 便に血が混ざっている
  • 経験したことのない激しい下痢
  • 同じものを食べた他の人も同じような症状が出た
  • 浣腸や便秘薬を使っても出ない場合


これらに当てはまる場合、何らかの疾患が関連していたり、放置することで別の問題が起きるケースがあるため、すぐに病院を受診しましょう。

今回のような症状でしたら、消化器内科を受診されると良いかと思います。

便秘症状の場合、専門に取り扱う「排便機能外来」というものもあったりしますので参考にしてみてください。

臨床でよくある便秘・下痢の原因【4選】

便利や下痢などの胃腸症状の原因について、私の臨床経験を踏まえて見解をお伝えしていきます。

まずは、解剖学の観点から私たちの身体の仕組みを紐解いていきましょう。

身体を構造物として見た時に、便秘・下痢に関わる腸などの消化器はそれ単体で動いているわけではありません。

脳からの信号を受けとったり、それを伝える神経の伝達があるおかげで全体が協調して動いています。

その一連の流れにどこか問題はないのか?

それを整体施術で見つけていくことで、症状改善の大きな一歩につながります。

前置きが長くなりましたが、私がよく遭遇する便秘・下痢の原因についてそれぞれご説明していきますね。

背骨(胸椎)の問題

胸椎の解剖図イラスト
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

消化器症状をお持ちの方は、背骨の問題を抱えているケースが多いと私自身は感じています。

その理由のひとつとして、「腸と神経のつながり」が挙げられます。

腸をはじめとする内臓は自律神経によってコントロールされていますが、自律神経の中でも交感神経(こうかんしんけい)という神経が影響して便秘・下痢を引き起こすケースがあります。

交感神経は私たちの背骨に通っていますが、そのうち胸椎(全部で12椎ある)の上から5番目〜11番目のエリアが特に内臓との関連が深いと言われています。

便秘や下痢などの症状でお悩みの方の背中を触ってみると、このエリアの一部に硬くなったり動かなくなっている箇所が多いと感じます。

その歪みを放置していると、内臓に命令を送りたくてもうまく神経伝達できない状態になってしまうため、内臓が正常に機能しづらい状態になってしまいます。

例えば皆さんも、テストの際や旅行に行った際など、緊張したり慣れない環境で便秘したり下痢したことがあるのではないでしょうか?

まさにそれが、今回お伝えしている自律神経の働きによる胃腸症状の一種なのです。

横隔膜の問題

横隔膜の解剖図イラスト
【プロメテウス解剖学アトラス 頭頸部/神経解剖第3版より引用、編集】

横隔膜の問題と便秘や下痢をはじめとする胃腸症状は、相互に関連するケースが数多くあります。

横隔膜は、呼吸や体液循環に必要な身体のジャンクション(分岐点)の働きをしてくれています。

先ほど胸椎のお話が出てきましたが、この横隔膜はその胸椎やさらに下部にある腰椎と深く関わってきます。

そのため、胸椎や腰椎に問題を抱える場合は、必然的に横隔膜の問題も同時に起こしているケースが多いと私は感じています。

横隔膜は、呼吸に合わせてドーム状に膨らんだり縮んだり、上下の動きがメインとなって機能します。

何らかの原因でその機能に不具合が起きると、内臓の働きに関連する神経や蠕動運動の状態が弱くなり、便秘や下痢に影響する可能性が高まります。

帝王切開やオペなどの手術痕

帝王切開やその他の手術に伴う手術痕が影響して、消化器症状を引き起こすことがあります。

便秘や下痢に限らず、

「局所を切開したり手術をして以降に体調が優れなくなった」
「ケガの処置をした頃から〇〇症状を感じるようになった」

といったようなケースが、臨床的には多く見受けられます。

身体の組織を切るということは、その局所には大なり小なり癒着(再生する過程で組織同士がくっつく現象)が起こることとなります。

腹部にある臓器は腹膜という膜組織で全てがつながっているため、癒着したことが影響してお腹の動きが悪くなったり、正常な機能を阻害されてしまうケースがあります。

火傷したり傷を負った時に、傷口が治る途中で皮膚の引きつりや突っ張りなど、違和感のようなものを感じたことがある方もいるのではないでしょうか?

あれと同じようなイメージです。

切られた部分がくっついていく過程で、周辺の組織を引っ張ってしまうことで各器官に余計なストレスが加わることがあります。

尚、当院ではこれらのオペ後の傷跡に対して、整体によるアプローチもおこなうことができます。

詳しく知りたい方は、当院まで直接お問い合わせ下さい。
〈予約・お問い合わせページ〉

水分の摂取不足

結合組織の解剖図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用】

便秘や下痢でお悩みの方は、水分摂取が不足しているケースが多いように私は感じます。

水分摂取は便秘の際によく言われることですが、下痢の場合でも水分摂取は必須です。

便が水っぽいからといって水分を控えた方が良いかと言えば、必ずしも正解ではありません。

なぜなら、内臓を働かせる神経の伝達には水分が必要だし、内臓自体が働くのにも水分が必要となるからです。

また、水様便として体外に排出されるということは、新たに補ってあげる水もまた必要になります。

この点については、摂りすぎでの問題というよりは、不足していることで問題を起こしているケースがほとんどだと考えています。

水分摂取については、日本の山で採れたミネラルウォーター(軟水)や日本近海の海洋深層水などを、1日に1.5〜2リットルを目安に小分けにして飲まれることをおすすめします。

当院での便秘・下痢の整体

当院での便秘・下痢の整体についてご紹介していきます。

・身体の構造面のチェック

背骨の検査をしている様子

全身の構造面の歪みを検査していきます。

背骨は内臓を栄養している神経が通るため、特に注意深くチェックをおこないます。

・神経学的検査

脳神経の検査をしている様子

神経学的検査を用いて、神経伝達の状態をチェックしていきます。

その他、必要に応じて筋力や重心の検査などもおこない、不調症状につながる問題を探していきます。

・構造面へのアプローチ

肩背部の整体施術の風景

整体による全身の構造面へのアプローチをおこないます。

便秘・下痢の原因となる箇所を探し、細かく調整していきます。

・内臓へのアプローチ

腹部の調整をしている様子

内臓へのアプローチをおこなうこともあります。

ただし、内臓以外の問題によって症状が起きているケースもあるので、あくまでも検査をおこない問題が見つかれば調整をおこないます。

・体液循環の調整

血液・リンパ液・脳脊髄液(CSF)をはじめとする、体液循環の調整をおこないます。

「臨床でよくある便秘・下痢の原因【4選】」でもお伝えしたように、水分(体液)の状態も便秘や下痢の症状に関連していきます。

・自律神経の調整

頭部の整体施術をしている様子

自律神経へのアプローチをおこなっていきます。

内臓の機能と自律神経は密接に関わるため、バランスの調整をおこなう必要があります。

いつまで薬に頼り続けますか?

便秘や下痢などに対する薬は、ドラッグストアでも気軽に手に入りますよね。

しかし、ここで注意が必要なのは、 副作用による身体への負担もある ということです。

頭痛薬や生理痛の薬を使い続けていたら、最近では薬を飲んでも効かなくなってきた。

仕事柄、そんなお話を聞くことがよくあります。

薬の成分によってその影響力には差が出てきますが、本来は身体が必要としない物質を取り込むことで内臓疲労が起こりますし、その分の栄養や水分も余計に消費します。

つまり、薬を使うことによって、身体を根本的によくすることから遠ざかる可能性もあるということです。

そのようなことも理解した上で、あなた自身の自然治癒力を最大限発揮できる方法で対策することが重要です。

まとめ

便秘・下痢の整体についてまとめていきます。

  • 便は身体の健康状態を示す大きな指標となる
  • 生活習慣などの問題も原因のひとつである
  • 慢性化した便秘・下痢は身体の調整が必要
  • お腹周り以外の箇所も大きな原因のひとつ
  • 薬を飲み続けることによるリスクにも注意


便秘や下痢をはじめとする、消化器症状でお悩みの方はたくさんいらっしゃいます。

症状の程度によっては、仕事に打ち込めなかったり外出することが億劫になってしまったりと、生活の質を著しく下げてしまうケースも。

こちらの記事でもお伝えしているように、便秘・下痢には必ず原因があります。

そして、その原因はお腹周りだけにあるわけではなく、全身の様々な場所に存在しています。

当院では、それらの原因について様々な検査や施術を用いて見つけ出していきます。

薬に頼らず根本的にお身体をよくしたい方は、一度ご相談いただければと思います。


*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉

【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】

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乾 裕樹

乾 裕樹

大阪府出身 1990年9月11日生まれ 血液型 A型 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 取得国家資格 はり師・きゅう師 一般社団法人 日本統合手技協会 理事 一般社団法人 日本統合手技協会 公認インストラクター 京都府立医科大学 解剖実習修了  (施術家としての経歴) 高校卒業後、18歳で施術家の道へ。 午前は鍼灸の専門学生として学び、午後は地元の鍼灸整骨院で夜遅くまで勤務。 主に運動器疾患やスポーツ障害についての理論や施術方法を習得する。 ↓ 専門学校卒業後は不妊症を専門とする鍼灸院にて修行。 婦人科疾患や逆子の施術、小児はり、自律神経失調症の方々へのアプローチ、東洋医学的な診察方法について学ぶ。 お客様への接遇や仕事に対する姿勢など、社会人としての基礎を教えて頂く。 ↓ 内臓へのアプローチを専門とする整体サロンにて修行。 肩こりや腰痛などをはじめとする身体の痛みと、内臓の問題が関連することを学ぶ。 それと同時に、筋肉を揉んだりほぐすだけでは根本的には良くならないことを知る。 ↓ 妊産婦のお悩みを専門に扱う整体サロンにて修業。 産後骨盤矯正やマタニティ整体を通して、産後ママや妊婦の身体の状態について学ぶ。 その他、発達の遅れやチックなどの小児整体、美容鍼・小顔矯正のテクニックを習得。 26歳で同サロンの分院長に就任。 約4年にわたり代表セラピストとして全ての施術メニューを担当し、所属スタッフの技術指導・育成に携わる。 ↓ これまでの技術・経験だけでは改善できない症状に数多く巡り合い、施術家としての頭打ちを感じる。 そんな折、現在の師匠である松本恒平と出会う。 多くの施術家が見落としている原理原則、触診、国際基準の療術について学び、これまで習得した技術や知識のバラバラだった”点”が”線”で繋がる。 それをきっかけに、辛い症状と闘う人たちの力になれることを確信し地元である新大阪・南方エリアにて開業。

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