こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。
私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、慢性的な痛みの施術現場に携わってきました。
今回の記事では慢性痛専門の整体師である私の経験をもとに、偏頭痛の原因や当サロンでの偏頭痛の整体についてお話ししていきたいと思います。
偏頭痛の症状一覧
- ズキズキと頭が痛む
- 発作的に頭痛が起こる
- 何かあるとすぐに頭が痛くなる
- こめかみから目のあたりに痛みを感じやすい
- 天気の悪い日の前後に頭が痛みやすい
- 頭痛がひどいと吐き気を伴う
上記は、偏頭痛でお悩みの方がよく訴えられる症状の一覧です。
頭痛が起きる頻度や痛みの程度が強いと、日常生活すらもままならない状態になってしまうケースもあります。
「私は頭痛持ちだから…」
「うまく付き合っていくしかない」
そう諦めてしまっているあなた。
偏頭痛の起きている原因をしっかりと見つけることができれば、辛い偏頭痛の症状を解消することは可能です。
そんな偏頭痛の原因や対処法について、順番に解説していきたいと思います。
偏頭痛について
ズキズキとした拍動性の痛みを伴うのが特徴の頭痛です。
頭痛の発作が起こると、気圧や音、温度、光などに過敏になったり、吐き気を伴うこともあります。
一度頭痛を感じ始めると、その痛みが数時間からひどい場合で2〜3日ほど続き、さらに身体を動かしたりすると痛みが増すことなどから日常生活に大きな支障をきたしてしまうことも。
発生頻度としては、1ヶ月に1〜2回感じるような人もいれば、1週間に1〜2回と高頻度で感じるような重度の方までさまざまです。
また、20〜40代の若年女性に起こりやすいと言われていますが、男性にも偏頭痛は起こります。
生理周期に伴って頭痛を感じるケースが多いことなどから、女性ホルモンが関与していると言われていますが、 今のところ偏頭痛のハッキリとした原因は分かっていません。
偏頭痛の原因
偏頭痛の原因については今のところ解明されていませんが、 提唱されている原因がいくつかあります。
- 視床下部が刺激されることにより起こる三叉神経の炎症
- セロトニンホルモンによる血管の状態に由来するもの
何らかの原因で脳にある視床下部(ししょうかぶ)が刺激されたり、セロトニンというホルモンによって血管に影響及ぼすと、偏頭痛を引き起こすと言われています。
それぞれの説に共通しているのは、視床下部やホルモンなどの中枢神経に関わる問題があるということ。
そのあたりの原因について、解剖図を用いてご説明していきましょう。
三叉神経の炎症によるもの
三叉(さんさ)神経の炎症によって偏頭痛が起こると言われています。
三叉神経の炎症は、脳にある視床下部に何らかの刺激が加わることで起こると提唱されています。
下の図をご覧ください。
三叉神経は顔面部に広がる感覚神経のことで、顔面の触覚や痛覚、温熱・冷感を感じたり、鼻や口腔内の感覚を察知したりします。
神経がこめかみのあたりや頭の方まで伸びているので、 三叉神経に何か問題が起これば担当するエリアに頭痛が起きることがあります。
当サロンでも顔面部やあたまに硬さ・歪みなどがないか、検査や整体施術を通してチェックしていきます。
セロトニンの影響
セロトニンというホルモンも、偏頭痛が起こる原因の一つであると言われています。
セロトニンは、精神を安定させたり脳の活動を活発にしたり、ストレスに対抗する役割があります。
それと同時に血管を収縮させる作用があるため、収縮した状態から再び拡張する中で発痛物質が血管内を流れることで偏頭痛が起こります。
また、 チーズ・赤ワイン・チョコレート・オリーブオイルなど、血管を収縮・拡張させるポリフェノールを含む食材も偏頭痛を引き起こすきっかけとなります。
セロトニンの状態を安定させるためには、食生活の見直しも重要です。
具体的には、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンを多く含む食材を摂ると良いとされています。
例としては、
- 豆腐
- 納豆
- 味噌
- その他の大豆製品
- チーズ
- その他の乳製品
- 米などの穀類
- ゴマ
- タマゴ
- ピーナッツ
などが挙げられます。
肉や魚からも摂取は可能ですが、脳内への吸収効率の観点から考えると、植物性のものから取ったほうが効率は高まります。(もちろん全体の栄養バランスが大事です。)
セロトニンは脳内で作られますが、その材料であるトリプトファンが少ない状態だとうまく作れなくなってしまうため、 偏頭痛を防ぐために食生活の改善にも取り組んでみましょう。
自律神経の乱れによるもの
自律神経の乱れも偏頭痛の大きな原因の1つです。
なぜなら、三叉神経の炎症のところでお話しした「視床下部」は、 自律神経と深い関わりがあるからです。
視床下部は自律神経の最高中枢であり、相互に影響し合っています。
そのため、自律神経の調節機能がバランスが崩していたりすると、その影響は視床下部にも及び身体の様々なトラブルを引き起こします。
偏頭痛もそのうちの一つであるため、 自律神経の状態を整えておくことが偏頭痛の予防に役立つと考えられます。
その他の頭痛について
偏頭痛の他には、以下のような種類の頭痛があります。
- 緊張型頭痛
- 群発性頭痛
- 緊張型と偏頭痛の混合タイプ
- 腫瘍などに起因する頭痛
それぞれの頭痛についてご紹介していきます。
・緊張型頭痛
整体の臨床現場において、1番多いのが緊張型頭痛です。
緊張型頭痛とは、過度な緊張や組織の硬さが原因となって起きる頭痛の総称です。
症状の出方の特徴としては、頭全体が締め付けられるように痛んだりズーンと重たくなることが多く、 片頭痛の特徴であるズキズキするような痛みというよりは、どちらかと言うとキューッと締め付けられるような感覚を訴える方が多いようです。
デスクワーカーなど、長時間の同じ姿勢が続いたり目をよく使う、肩・首の筋肉がこりやすいなどの要素も緊張型頭痛の起こりやすい大きな要因の1つです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください→◇緊張型頭痛の原因と解消法
・群発性頭痛
群発性頭痛は片側の目の奥に急激な痛みを感じるのが特徴の頭痛です。
1日の中でも決まった時間帯(特に夜間)に起こりやすく、お酒やタバコなどの嗜好品、気圧などの気候要因、生活習慣などが主な原因と言われています。
「目をえぐられるのような痛み」と例えられ、頭痛の発作が起きたときには日常生活もままならないほどのひどい痛みを引き起こす頭痛です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください→◇群発性頭痛の解消法
・緊張型と偏頭痛の混合タイプ
緊張型頭痛と偏頭痛の症状が合わせて起こる頭痛があります。
そもそも緊張型頭痛の症状から始まり、後に偏頭痛の症状も現れてくれたタイプ ケースもあればその逆のパターンもあります。
・腫瘍などに起因する頭痛
これは二次性頭痛と言われ、脳腫瘍や脳出血などの明らかな原因があり起きる頭痛のことです。
上記でご紹介した他の頭痛と比べて命に関わる危険性もありますので、「強く頭を打ちつけられるような痛み」を感じたり、頭痛が長時間継続する場合などは病院を受診し早急に対応することが求められます。
病院での検査・治療
頭痛の発生箇所や頻度など、問診による判断が重要視されます。
その他には、腫瘍などの他の重大な疾患と鑑別を行うため、血液検査・頭部のCT、MRI検査を用いることがあります。
病院での主な治療法は薬物療法で、炎症を抑える薬などを用いて痛みのコントロールを行います。
吐き気があったり、水がない状況などに合わせて、点鼻薬や口腔内崩壊錠を併用することも。
基本的には頭痛発作が起きたときに薬を用いますが、痛みの頻度や程度がひどい場合には予防薬を用いて治療するケースがあります。
【注意】偏頭痛の間違ったケアの仕方
偏頭痛への対処法として、 間違ったケアの仕方をお伝えしていきます。
- 温める
- 運動する
- マッサージする
偏頭痛の場合、これらのケアを行っていると症状は悪化することが多いです。
それには先ほどお伝えした偏頭痛の原因が関連しています。
偏頭痛は血管の収縮・拡張などの要素によっても引き起こされるため、 温めたり・運動したり・マッサージをして揉みほぐしたり、血液循環を促進するようなケアをすると痛みが増しやすいです。
特に、頭痛が辛いからといって頭や首・肩周りなど、痛みのある局所を強くマッサージをしたりすることは、組織の損傷や状態の悪化を招く恐れがあるためくれぐれも注意が必要です。
INUIがよく見かける偏頭痛の原因箇所
こちらでは、整体師である私が臨床上よく見かける偏頭痛の原因や共通点についてご紹介していきたいと思います。
頸椎の問題
偏頭痛を訴える方の多くが、頸椎の歪みや硬さなどの問題を抱えていると感じています。
頸椎には”椎骨動脈”という脳を栄養する血管や重要な神経が通るため、ここで問題が起きると頭にも何らかの影響を及ぼします。
その結果、頭痛を引き起こしていると考えられ、頸椎の調整を行うことで実際に偏頭痛が改善されている方もいらっしゃいます。
体液循環の問題
体液循環の問題も偏頭痛に大きく関わります。
人間の身体はそのほとんどが水(液体)でできており、体液循環が健康においてとても重要となります。
主な体液としては血液・リンパ液・脳脊髄液(CSF)がありますが、整体ではこれらの体液循環を整えることが可能です。
アゴ周りの問題
アゴ周りの組織の硬さも、偏頭痛の原因の1つになります。
アゴ周りには噛みしめる際に使う咬筋(こうきん)や側頭部につながる筋膜などの組織がたくさんあります。
それらが緊張することによって、偏頭痛が起きるエリアの血管収縮・拡張の状態にも影響を及ぼし、 頭痛を引き起こしていることが考えられます。
ストレスが多いタイプの方は特にこのアゴ周りの緊張を引き起こしやすく、偏頭痛のみならずキューっと締め付けられる緊張型頭痛の原因ともなります。
当院の偏頭痛の整体について
当院の偏頭痛の整体についてご紹介していきます。
・構造的な問題のチェック
身体の構造的な歪みは、偏頭痛の原因の1つとなります。
また、自律神経やホルモンバランスの乱れにもつながるため、まずは構造的な問題をチェックし施術のポイントを確認していきます。
・神経学的な検査の実施
身体の関節の位置覚など、脳の神経学的な問題も偏頭痛の原因となるため、 検査を実施して確かめていきます。
上の写真では、目をつぶった状態で自分の指と指を正確に触れられるかチェックをしていますが、最初はうまく触れられなかった人も整体施術を行った後に再度確かめると改善することがほとんどです。
・構造面の整体
検査で見えてきた身体の問題に対して、実際に整体施術を通して整えていきます。
当院の整体では、痛みのないソフトな刺激で調整をおこなっていきます。
・自律神経の調整
偏頭痛の原因となる自律神経の状態も整えていきます。
この際のポイントとしてはいかに受けられている方がリラックス状態になれるかと言うこと。
当院では照明・室温・音楽etc… 様々な観点からリラックスしていただける環境作りに努めています。
自律神経の調整を行っている際は、ほとんどの方が気持ちよさからか眠ってしまいます。
・脳脊髄液(CSF)の調整
偏頭痛の改善に重要な脳脊髄液(CSF)の調整を行っていきます。
私たちの頭蓋骨の内部や背骨の中には、脳脊髄液(のうせきずいえき)という液体が通っています。
この液体は脳や脊髄など、私たちの大切な器官を保護してくれると共に、免疫機能や自然治癒力に関わる重要な役割を果たします。
↑この図の矢印が、脳脊髄液の流れを示したものです。
ちなみにこれは頭の周辺ですが、実際はもっと下の骨盤あたりまでつながっています。
その重要な役割から、脳脊髄液は ”身体の薬箱” と呼ばれたりします。
当院では、これらの体液についても整体施術を通してアプローチすることができます。(痛くない優しい施術ですのでご安心を)
頭痛を解消された方のお声(動画)
デスクワークの際の慢性的な頭痛でお悩みだった男性が、当院の整体を受けて回復したと喜びのお声をいただきました。
頭痛、慢性腰痛、肩こり【30代男性 K様】
※個人の感想です。効果を保証するものではありません。
まとめ
最後に偏頭痛についてまとめていきたいと思います。
- 偏頭痛には脳神経やホルモンの問題が関与
- 病院では主に薬物療法が選択される
- 温める・揉むなどは偏頭痛を悪化させる
- 食生活の状態も偏頭痛に大きく関わる
- 施術では自律神経・脳脊髄液の調整も重要
偏頭痛は症状の頻度や痛みの程度によっては、普通に生活することすらできないような状態になることがあります。
しかし、身体に起きている問題について、1つずつ対処していくことで偏頭痛は改善されると当院では考えます。
「昔からの頭痛持ちだから…」
「薬を飲んでも効かなくなってきた」
辛い偏頭痛を諦めかけている方は、ぜひ一度当院にご相談いただければと思います。
*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉
【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】
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