院長ブログ

チック症の整体|原因や治し方を大阪の整体サロンINUIが解説

こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。

私は18歳で整体業界に入ってから14年以上、チック症をはじめとする小児発達のケアなどに携わってきました。

こちらの記事では、子供の整体師である私の経験をもとに、チック症の原因や当院での小児整体による改善方法についてお話ししていきたいと思います。

チック症とは?

ママに抱っこされている子供

チック症とは、自分の意思とは関係なく身体の一部を動かしたり、声・音を出してしまう症状のことです。

好発年齢は4〜18歳で男児に多く、症状が最も激しくなるのは6〜12歳頃と言われています。

もちろん、発症のタイミングや症状の激しくなる時期には個人差があります。

子供の10〜20%が経験するとも言われており、決して珍しい症状ではありません。

多くの場合、大人になるまでに解消されますが、チック症状がそのまま継続する場合や一旦治ってから再発するケースも。

学校や職場など、静かさが求められる環境にいる場合、生活に大きな支障が出ることも少なくありません。

周囲の人たちの理解・協力を得ることも、チック症改善の重要なポイントとなります。

チック症の種類・症状

チック症の種類と症状についてお伝えしていきます。

音声チック

音声チックでは、発声や言語における特徴がみられます。

一例として、

  • 咳払いをする
  • 鼻をスースー鳴らす
  • 叫びたくなる
  • 唸る(うなる)
  • 特定の単語を繰り返す
  • 他人の言葉を真似て繰り返す
  • バカ、ババアなどの汚言を繰り返す

などのものがあります。

周囲に人がいる場合など、環境によっては自他ともに居心地の悪さを感じるケースもあります。

それによって、二次的なストレスを抱えてしまうことも少なくありません。

運動性チック

運動性チックでは、顔や手足などが自分の意思に反して動いてしまいます。

一例として、

  • 目をパチパチする
  • 眉間にシワを寄せる
  • 口をすぼめる
  • しかめ面をする
  • 首をかしげる、振る
  • 肩をすくめる
  • 手足を伸ばす、動かす
  • 体幹をねじる、反らす、揺らす

などのものがあります。

見た目としてわかりやすいものが多いのが特徴です。

トゥレット症候群

音声チックと運動性チックの両症状があり、その状態が1年以上続く場合は「トゥレット症候群」と呼ばれる疾患となります。

トゥレット症候群は神経系疾患の難病にも指定されており、慢性化することなどから日常生活にも大きな支障をきたします。

学校や職場などで、本当はそんなことはしたくないのに症状が出てしまうことから、長期にわたって生きづらさ・苦痛を感じる方もいます。

また、トゥレット症候群では何らかの併発症をもつ人が多いです。

一例として、

  • 自閉症スペクトラム障害(ASD)
  • 注意欠陥性多動障害(ADHD)
  • 学習障害(LD)
  • 強迫性障害(OCD)
  • うつ
  • 睡眠サイクルの乱れ
  • 感情のコントロールがしづらい

などのものがあります。

チック症の原因

チック症の原因は、まだはっきりと分かっていません。

現時点では、遺伝的要素または脳内神経伝達物質(ドーパミン等)が関連していると考えられています。

ドーパミンは精神状態や運動調節に関わるため、チック症の原因となる可能性があります。

また、緊張、不安、怒り、興奮などの精神的要素が、チック症のトリガーになるとも言われています。

それが原因でチック症が悪化したり、長期化するとも考えられています。

逆に、リラックスしたりストレスフリーの状態など、心身が安定している場面ではチック症状が出づらい傾向があります。

病院での診断について

子供のチック症の場合、まずは小児科に相談してみましょう。

その他、小児神経科・児童精神科などの選択肢もあります。

病院によって年齢制限を設けているケースがあるため、事前に確認をとってみることをおすすめします。

ちなみに、大人のチック症の場合は、精神科・心療内科で受診することが可能です。

チックの診断には、「アメリカ精神医学会DSM-5」「世界保健機関(WHO)ICD-10」などの指標が用いられます。

例えば、

  • 最初のチックが始まって1年未満である
  • チックの発症が18歳以下である
  • コカインや医学的疾患によるものではない


上記のようなチェック項目による判断をおこなっていきます。

病院でのチック症の治療

病院でのチック症の治療には、以下のようなものがあります。

環境・心理面の調整

まずは家族・友人・学校・職場など、本人の周囲に対してチック症のことを理解してもらえるように働きかけます。

チック症による行動や言動などについて、配慮・理解を求めることで二次的なストレスを回避することも可能です。

チック症そのものへのアプローチというよりは、症状が頻発しないよう悪循環を防ぐための対策ともいえます。

その他、医師や臨床心理士などのカウンセリングを受けることで、ストレスの軽減を目指すケースもあります。

認知行動療法

認知行動療法では、現在の考え方や行動のクセをできることから少しずつ変えていき、症状や問題の解決を目指していきます。

治療法の一例として、

  • どんな時に症状が出やすいのか分析・対処する(機能分析)
  • 誘発要因である緊張・ストレス・不安などを軽減する方法を学ぶ(リラクゼーション)
  • チックの動作と同時にできない動作をおこなうことで症状軽減を図る(習慣逆転法)

などのものがあります。

習慣逆転法では、例えば目をパチパチする場合に、逆に目を見開く動作をおこなったりします。

薬物療法

チック症状が重度である場合、向精神薬を用いて治療をおこなうケースがあります。

チック症の原因のひとつとして、脳内神経伝達物質であるドーパミンの関与が考えられています。

薬物療法では、そのドーパミンを抑制する効果が期待できます。

チック症とは別に併発症がある場合、どの症状に対してアプローチするのか総合的な判断が必要です。

外科的治療

これまでにご紹介した治療をおこない、成人期になっても改善されない場合は、外科的治療をすすめられるケースがあります。

脳深部刺激療法(DBS)という手術では、大脳に電極を埋め込んで刺激を持続的に加え、脳の活動を変化させていきます。

医師と相談し、手術によるリスクを十分に理解した上で取り組む必要があります。

臨床でよくあるチック症の原因

私が臨床でよくみかけるチック症の原因部位をお伝えします。

脊柱の問題

背部の整体施術の風景

脊柱(背骨)の問題は、チック症に影響を及ぼします。

なぜなら、脊柱にはチック症の原因でもある自律神経が存在しており、歪みや硬さなどのトラブルが起こることで機能が低下してしまうからです。

特に頸椎〜腰椎のエリアは交感神経を支配しているため、

  • 心身ともに緊張しやすい
  • 感情的に不安になりやすい
  • 身体を動かしてないと落ち着かない


などの状態を引き起こします。

チック症では、この脊柱の問題を取り除くことが重要になってきます。

後頭部の硬さ

後頭部の骨や神経のイメージ図
【ネッター解剖学アトラス 原書第6版より引用、編集】

チック症の子は、後頭部が硬くなっているケースが多いです。

上の画像を見てわかるように、後頭部にはたくさんの神経や血管が通っています。

後頭部周辺の組織が緊張すると、自律神経にも影響を及ぼしてしまいます。

頭部や首の神経伝達の状態は、チック症に大きく関連します。

そのあたりの問題を取り除くことで、チック症が軽減している症例が多数あります。

耳の硬さ

耳の整体をしている様子

チック症の子どもは、耳周辺の硬さを抱えていることが多いです。

考えられる理由として、目や頭のエリアと耳が密接に関わっていることが挙げられます。

身体は膜の組織でつながっているため、特に隣接する箇所の影響を受けやすくなっています。

また、耳は外耳→中耳→内耳と、脳に近い部位とも連動することなどから、脳の神経系のトラブルにも関連します。

医学的にも、ドーパミンなどの脳内神経伝達物質とチック症の関連性が謳われているため、耳周辺の状態も見逃せません。

子供は大人よりも身体の組織が柔らかいことがほとんどですが、何らかの症状や問題を抱えている場合、大人同様に身体が凝り固まっている子が結構多いです。

そのようなケースでは、耳のあたりを痛みのないやさしい刺激で整えていきます。

当院のチック症の整体

当院でのチック症の整体についてお伝えします。

施術で主におこなうことは、

  • 神経伝達のチェック
  • 身体の歪みの状態把握
  • 構造面へのアプローチ
  • 自律神経の調整
  • リンパ循環へのアプローチ


などです。

各種検査で得られた情報をもとに、どこに問題が起きているのかをチェックして施術をおこないます。

触れているぐらいのやさしい刺激の整体ですので、痛みを伴うことは一切ありません。

大切なお子さんの命です。

触れ方・刺激量・施術における禁忌など、小児整体をおこなう上で重要なことは熟知しておりますのでご安心ください。

整体に対する不安をお持ちの方は、よくあるご質問ページにも小児整体の詳細が掲載されております。

ぜひ一度ご覧ください。→◇よくあるご質問ページ

チック症の症例・お客様の声

当院でのチック症の症例、小児整体を受けられた方のお声をご紹介します。

お悩み:頭の歪み、チック症、せき・目やに(3歳2ヶ月)

画面を注視する際やふとした瞬間に、目をパチパチしたり不随意運動が出てしまう症状でご来院。

後頭部、第2頸椎、下部胸椎、上部腰椎、骨盤(右腸骨)に問題が見つかったため、整体によるアプローチを実施。

8回目の施術が終わった頃には、当初の運動性チック症状は消失。

今後は、学習などのパフォーマンス向上を目的としたメンテナンスをご希望。

※個人の症例です。全ての方に効果を保証するものではありません。



お悩みの症状:頭の歪み、チック症、鼻づまり(副鼻腔炎)、咳(3歳児)

何回目の施術で変化を感じましたか?:2回目

【ご感想】

頭の左後ろ部分がそげていて左右非対称でした。

素人が見ても触ってもわかるくらいそげていて心配していました。

乾先生の施術でそげていた部分が劇的に丸くなり、左右を比べてもほぼ対称になりました。

そげていた部分がこんなにきれいな形になるとは驚きで、かつそれを2〜3回くらいの施術でそこまでにしてくださった乾先生の技術に驚愕です。

施術の初期の段階でもうすでに形を整えてくださって、そこからは少しずつさらに形を整えて、形を固めてもらうという感覚で通院しました。

はじめてのものを見たり、びっくりすることがあると、バチバチまばたきの数が異常に多くなるのでチックの症状をとても気にしていました。

チックの症状に関する部分も毎回の施術で治療してくださり、乾先生の施術を受けるようになって症状は全くなくなり親としてもとても安堵しています。

乾先生は穏やかで優しい雰囲気なので、子供も安心して施術を受けることができ、施術中・施術後は爆睡する日がほとんどでした。

ここまで我が子の体を整えてくださった乾先生に本当に感謝です。本当にありがとうございました!

※実際のご利用者様の体験談であり、効果を保証するものではありません。

お悩み:後頭部の形の歪み、発語の遅れ、足の爪の変形(3歳6ヶ月)

※個人の症例です。全ての方に効果を保証するものではありません。

お悩みの症状:落ち着きがない、気分のムラが激しい

【ご感想(お母様代筆)】

乾先生のホームページで初めて小児整体の存在を知りました。

6歳の娘は落ち着きがないなどの発達上の不安もあり、先生に相談させていただいてスタートしてみることに。

診てもらうと頭から首にかけて筋肉がとても硬く、ストレスが溜まっているのかもと指摘を受け、驚いたのを覚えています。

元気すぎてパワフルすぎると思っていた娘も、いろいろな変化に精一杯で疲れていたのかと思いました。

通い始めて5〜6回で落ち着いて施術も受けられるようになり、気づけば幼稚園での落ち着きのなさやトラブルも聞かなくなったり、集団行動もしっかり取れるようになりました。

また、就寝時も今までは1時間ほどかかっていたのが、寝付きが良くなり、今では10分ほどで眠れるようになっておりとても感謝しています。

子供の発達に関しては、本人の成長や慣れ、様々な環境整備も必要ですが、施術を受けてからは身体が楽そうで嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。


※個人の症例です。全ての方に効果を保証するものではありません。

産後の整体を受けられた女性が、ご自身の身体の変化についてお話しして下さいました。

こちらの動画の後半で、小児整体を受けてお子さんの癇癪(かんしゃく)がよくなったとご感想もいただきました。

※個人の感想です。全ての方に効果を保証するものではありません。

よくあるご質問(チック症編)

チック症に関してよくあるご質問をご紹介していきます。

整体で改善されるの?

小児整体の施術風景

このあたりについては、景品表示法等の兼ね合いもあり断定的な表現が出来かねます。

ただ、実際にチック症の整体を受けられた親御さまより、

  • 「目をパチパチしなくなった」
  • 「頻度がかなり減った」
  • 「よく寝るようになった」
  • 「落ち着きがなかったのがマシになった」

などの喜びの声をいただいております。

お写真や実際の口コミなどを参考にご判断いただけますと幸いです。

子供も整体を受けて大丈夫?

当院の小児整体は、生後すぐの赤ちゃんでも受けていただけるものです。

むしろ、成長発達のサポートになったり、子供の整体は不調改善にピッタリです。

ただし、大人の施術に比べて注意が必要な点もあります。

それは、

  • 施術者が子供と大人の構造的な違いを理解しているか
  • ソフトな刺激であるか(強く押さえる等はNG)

以上のことが重要になります。

子供は言葉で状態を伝えることが難しいケースもあり、施術のやり方によっては悪化してしまったり逆効果になるケースがあります。

私自身、小児・産婦人科領域で実績のある整体の師匠のもとで勉強してきましたが、3年間トレーニングを積んでから臨床で子供・赤ちゃんを施術し始めました。

それまでは自分の子どもで練習をする日々。

小児整体をしている様子

↑1人目くんの時。スマイルいいね☆

↑2人目くんの時(よく見たら1人目の時と同じパジャマ着てるし。笑)

それぐらい赤ちゃんや子供の施術というのは繊細で、一定のレベルまで訓練しないと危険を伴うものだと教え込まれました。

私の息子2人も退院してすぐ(生後5日目〜)施術をしていましたが、おかげさまで健康パワフルボーイ炸裂の毎日です。

チック症を放っておくとどうなる?

チック症を放っておくと、当然ながら症状が改善されない、もしくは寛解しても潜在的には問題が残る可能性があります。

チック症によって起こる症状・二次的な問題としては、

  • 学校や日常生活に支障がでる
  • 持続的なストレスを抱える
  • 勉強や作業に集中できない
  • 症状があることで余計に気にする
  • 自己肯定感が下がる

などが挙げられます。

もちろん、軽度・重度であるかは個人差がありますので、中にはほとんど気にならない程度になっていくケースもあるでしょう。

少しでも不安がある場合、病院などの専門機関にご相談されることをおすすめします。

整体での治療期間・頻度はどのくらい?

期間は半年から1年程度、頻度は1〜2週間に1回を目安にお考えください。

もちろん、原因の深さや治療を始めた時期によっても期間・頻度は異なってきます。

お子さま・ご家族の状況を最優先に、二人三脚で治療を進めていきます。

まとめ

チック症の整体についてまとめていきます。

  • 音声チックと運動性チックの2種類がある
  • 上記の両症状が1年以上続くとトゥレット症候群
  • 整体もチック症改善の選択肢のひとつである
  • 脊柱、後頭部、耳に問題があるケースが多い
  • 整体での治療期間は半年から1年程度が目安



お子さまがチック症を気にせずに生活できるよう、小児整体に携わる者として願っております。

チック症については、病院での治療などさまざまな選択肢があります。

「整体でよくなるならありかも…」

そう思われる方は、いつでも当院にご相談くださいませ。

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乾 裕樹

乾 裕樹

大阪府出身 1990年9月11日生まれ 血液型 A型 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 取得国家資格 はり師・きゅう師 一般社団法人 日本統合手技協会 理事 一般社団法人 日本統合手技協会 公認インストラクター 京都府立医科大学 解剖実習修了  (施術家としての経歴) 高校卒業後、18歳で施術家の道へ。 午前は鍼灸の専門学生として学び、午後は地元の鍼灸整骨院で夜遅くまで勤務。 主に運動器疾患やスポーツ障害についての理論や施術方法を習得する。 ↓ 専門学校卒業後は不妊症を専門とする鍼灸院にて修行。 婦人科疾患や逆子の施術、小児はり、自律神経失調症の方々へのアプローチ、東洋医学的な診察方法について学ぶ。 お客様への接遇や仕事に対する姿勢など、社会人としての基礎を教えて頂く。 ↓ 内臓へのアプローチを専門とする整体サロンにて修行。 肩こりや腰痛などをはじめとする身体の痛みと、内臓の問題が関連することを学ぶ。 それと同時に、筋肉を揉んだりほぐすだけでは根本的には良くならないことを知る。 ↓ 妊産婦のお悩みを専門に扱う整体サロンにて修業。 産後骨盤矯正やマタニティ整体を通して、産後ママや妊婦の身体の状態について学ぶ。 その他、発達の遅れやチックなどの小児整体、美容鍼・小顔矯正のテクニックを習得。 26歳で同サロンの分院長に就任。 約4年にわたり代表セラピストとして全ての施術メニューを担当し、所属スタッフの技術指導・育成に携わる。 ↓ これまでの技術・経験だけでは改善できない症状に数多く巡り合い、施術家としての頭打ちを感じる。 そんな折、現在の師匠である松本恒平と出会う。 多くの施術家が見落としている原理原則、触診、国際基準の療術について学び、これまで習得した技術や知識のバラバラだった”点”が”線”で繋がる。 それをきっかけに、辛い症状と闘う人たちの力になれることを確信し地元である新大阪・南方エリアにて開業。

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