こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。
私は18歳で整体業界に入ってから12年以上、変形性膝関節症をはじめとする慢性的な痛みの施術現場に携わってきました。
今回の記事では、慢性痛専門の整体師である私の経験をもとに、変形性膝関節症の原因や症状、当院での整体についてお話ししていきたいと思います。
変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症【膝のOA(オーエー)】は、膝関節にある軟骨のすり減りなどによる慢性的な膝の痛みを引き起こすものです。
事故や外傷によって起きるものもありますが、多くは加齢による問題が指摘されており、歩いたり階段の昇り降りなどで痛みが強くなる傾向があります。
女性に多いため、加齢以外にもホルモンバランスの問題なども原因のひとつであると言われています。
変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症の症状についてご紹介します。
主には、日常生活の動作で痛みを感じることが多いです。
痛む瞬間の一例として、
- 歩き始めの際
- 歩いている時
- 長時間歩いた時
- 立ち上がる瞬間
- しゃがんで作業する時
- 膝の曲げ伸ばし
- 階段の昇り降り
- 正座やあぐらなどの座り姿勢
などが挙げられます。
膝の曲げ伸ばしや負担が加わる際に痛みが強くなり、最初は一時的に痛むような状態だったのが、次第に歩くのも辛くなるような痛みが出てくることもあります。
変形性膝関節症の原因
変形性膝関節症の原因についてお伝えしていきます。
一般的に言われている原因としては、加齢による影響が挙げられます。
年齢を重ねることで関節の軟骨がすり減る、変形する、炎症が起きることが痛みの一因となります。
また、膝関節には体重の数倍の荷重がかかると言われており、肥満や運動習慣などによっても状態が変わってきます。
正座をするなど、生活習慣の国民性も影響してか、日本人には変形性膝関節症になる人が多いと言われています。
女性の場合は、閉経に伴うホルモンバランスの変化や骨のもろさなどの要素も関連します。
病院での対応について
病院における変形性膝関節症の対応についてお伝えしていきます。
膝が痛み始めた時には、まずは整形外科を受診してみましょう。
整形外科では、X線による検査や触診などを通して、変形性膝関節症であるかを判断していきます。
膝の半月板損傷などが疑われる場合は、MRIによる検査によって損傷の有無を調べることができます。
変形性膝関節症と診断された場合は、関節の軟骨のすり減りなどの進行を防ぐために処置をおこなっていきます。
痛むのに無理に動かすのはNGですが、ウォーキングやストレッチなどを勧められることがあります。
またお風呂などでの温熱療法、肥満が要素と考えられる場合は生活習慣の見直しをおこなっていくケースもあります。
それでも痛みが引かない場合や強く痛む際には、痛み止めの注射や内服薬を使用することがあり、最終的には人工関節に置き換える手術をおこなうこともあります。
本当に軟骨のすり減りが原因?
先ほどもご紹介しましたが、変形性膝関節症をはじめとする膝の痛みでは、「軟骨のすり減り」が大きな原因となると言われています。
しかし、本当にそれだけが原因なのでしょうか?
整体的観点では、膝の局所だけでなくそれ以外の箇所の問題も関連すると考えます。
もしも軟骨のすり減りだけが原因なのであれば、すり減ったものは元に戻せないため、人工関節にするなどの手術を必要とします。
ただし、手術をした人の全てが膝の症状から解放されるかと言えば、実際はそうではありません。
つまり、局所である膝以外の問題によって症状を引き起こしている人もいるということです。
当院では、そのあたりの問題に対して、全身のバランスを整えるという考えのもとアプローチをおこなっていきます。
慢性の膝痛は整体で良くなる?
病院での治療以外にも、整体によって変形性膝関節症の症状をよくすることはできます。
なぜなら、整体では膝の痛みの原因となる箇所に直接的にアプローチをできるからです。
例えば、局所である膝の関節やそれ以外の問題箇所にも対応が可能です。
また、膝が痛んでいる原因は膝以外にも存在しているケースがほとんどで、あくまでも膝の機能が最大限発揮できるように全体を整えていく必要があるのです。
当院では、そのあたりの問題を見つけ出すために全身をチェックしていきます。
膝痛の整体で大切なこと
私の経験を踏まえて、膝の整体をおこなう上で大切なことについてお伝えしていきます。
【膝の可動性について】
膝は多少の内旋・外旋という動きをする他は、曲げたり伸ばしたりするのがメインの動きとなります。
膝の関節可動域を確認する際、重要なポイントがあります。
それは、大腿骨(太ももの骨)に対して脛骨(スネの骨)が動いていないのか、逆に脛骨に対して大腿骨が動いていないのかを判断するということです。
そうです。
同じ曲げるという動作でも動く際の軸によって状況は変わってくるのです。
例えば、立っている状態からしゃがむまでの一連の膝の曲げる動作は、脛骨に対して大腿骨を曲げるような形となります。
逆に、うつ伏せに寝た状態で膝を曲げるような動作は、大腿骨に対して脛骨が曲がっていくような形となります。
この際に、実際に痛みが出ている曲げ方と、硬くて動かない箇所のすり合わせをおこなって判断していく必要があります。
「膝が曲がりづらく(or伸ばしづらく)なってるので、周りの筋肉をほぐしていきますね」
とかいう、そんな安易な問題ではないのです。
- 運動の軸
- 制限のある箇所
- アプローチ方法
などを判断し、的確に対処していくことが大切です。
臨床でよくある膝痛の原因箇所
膝痛の原因は膝だけにあるとは限りません。
私の臨床経験を踏まえて、よく出会う膝痛の原因についてお伝えしていきます。
股関節の問題
股関節の硬さが問題となって膝の痛みが起こることがあります。
なぜなら、股関節と膝関節は隣り合う関係にあり、相互に関連しやすいからです。
日常生活で膝を曲げる時には、膝単体ではなく股関節も含む足腰全体を使って動かすケースがほとんどです。
そのため、変形性膝関節症の方のお身体を触れていると、股関節が歪んでいたり硬くなっているケースがかなり多いと感じています。
足首の問題
足首の問題は、膝の症状を引き起こす要因のひとつです。
膝と隣り合う関節であるため、足首に問題がある場合も膝に影響してくると考えます。
また、正座をする際には膝だけでなく足首にも負担が加わるため、座り方の生活習慣が足首に影響を与えるケースも多いのだと感じています。
体液循環の問題
体液循環の問題も変形性膝関節症に大きく関連します。
変形性膝関節症では、慢性炎症を引き起こしているケースがあります。
それらの炎症状態をコントロールするためには、血液やリンパ液をはじめとする体液循環が重要な要素となります。
当院では整体を用いて、体液循環の調整をおこなっていきます。
当院での変形性膝関節症の整体
当院での変形性膝関節症の整体の流れについてご紹介していきます。
・構造面の状態把握
骨盤や脚をはじめとする全身の構造面の状態把握をおこないます。
膝の関節の可動域なども、合わせてチェックをおこなっていきます。
・脳神経のチェック
神経学的検査を用いて、脳神経や関節の位置覚などについてチェックしていきます。
脚の使い方やクセなどにも関連するため、変形性膝関節症の症状改善で重要なポイントです。
・構造へのアプローチ
全身の構造に対して整体でアプローチしていきます。
・体液循環の調整
血液・リンパ液・脳脊髄液(CSF)を中心とする、体液循環の調整をおこなっていきます。
体液循環の促進によって、局所の炎症物質や発痛物質が除去されやすくなります。
・自律神経へのアプローチ
自律神経の調整をおこなっていきます。
自律神経は身体の治癒力にも大きく関わるため、頭蓋骨や背骨などの部位を中心にアプローチをおこなって整えます。
手術の前にできることがあります
膝の痛みで手術を検討されているあなたへ。
本当にできる限りのことに全て取り組みましたか?
変形性膝関節症での痛みが強い場合、人工関節への置き換えなどの処置がおこなわれますが、それによって症状が全て改善されるかと言われれば必ずしもそうではありません。
私の患者さんでも、手術をしてからも膝の痛みに悩まれて来店された方はたくさんいらっしゃいます。
しかも、先ほどもお伝えしたように膝だけに問題があるケースはごく稀で、あくまでも身体がスムーズに動くための全体性が重要となります。
もしくは、身体の回復に関わる機能自体に何か問題があるようなケースなのかもしれません。
当院の整体では、そのあたりの問題について詳しく検査をし、あなたの膝の痛みが改善されるようにサポートしていきます。
慢性の膝痛でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉
【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】
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