院長ブログ

受け口の整体|原因や治し方について大阪の整体サロンINUIが解説

こんにちは。新大阪・西中島南方エリアの整体院、整体サロンINUI 代表の乾です。

私は18歳で整体業界に入ってから15年以上、受け口をはじめとするお顔まわりに関するお悩みの施術現場に携わってきました。

今回の記事では、慢性症状専門の整体師である私の経験をもとに、受け口の原因や治し方、当院での受け口の整体についてお話ししていきたいと思います。

受け口とは?

受け口の概要についてご説明します。

「受け口」とは、下の歯が上の歯よりも前方で噛み合っている状態のことを言います。

通常、歯を噛み合わせた時には、上の歯が前・下の歯が後ろにきますが、受け口の場合はそれが逆転して下の歯が前方で噛み合います。

その他の呼び方として、下顎前突症(かがくぜんとつしょう)や反対咬合(はんたいこうごう)などのものがあります。

主な症状としては、噛み合わせの悪さによる歯の傷つきや歯肉の下がり、見た目の問題などが起こってきます。

一般的に受け口は、年齢(成長)とともに改善が難しくなると言われており、早期に対応することが重要となります。

受け口の種類

受け口の種類についてご紹介していきます。

主には、歯槽性の受け口と骨格性の受け口が存在します。

それぞれ解説していきましょう。

歯槽性の受け口

歯並びのズレによって起こる受け口のことです。

例えば、上の歯がまっすぐ生えずにやや後ろ方向(内側)に生えてしまうと噛み合わせとしては下の歯が前に出るような状態になります。

逆に、下の歯が前方(外側)に生えることでも受け口の噛み合わせが起こってきます。

このように、歯の生え方に伴って起こる歯槽性の受け口があります。

この場合、歯科でのワイヤー矯正やマウスピース矯正などを用いて治療をおこなうケースがあります。

骨格性の受け口

骨格(主に上顎骨・下顎骨)の影響により起こる受け口のことです。

成長・発達に伴って顎周りの骨も一緒に成長しますが、上顎・下顎の成長バランスの差が出ることで、噛み合わせに影響することがあります。

たとえば、上顎よりも下顎の成長スピードが著しい場合は、噛み合わせのバランスが逆転することで受け口の状態になります。

また、家系的に受け口が多いなど、遺伝的要因により生じるケースも存在します。

歯槽性+骨格性の受け口

先述の歯槽性受け口と骨格性受け口、両方の要素をもった受け口のパターンです。

もともと下顎骨が大きい(長い)ことに加えて、上の歯と下の歯で噛み合わせが逆になっていることで起こります。

歯槽性・骨格性のそれぞれ単体で起こることもあれば、今回のように両方の要素をあわせ持つケースまでタイプは様々。

適切な処置をおこなうためにも、どのタイプに当てはまるのか判断が必要となります。

受け口の原因について

受け口の原因はいくつかあります。

一般的には、

  • 遺伝的要因
  • 幼少期の習慣要因
  • 歯の生え方の要因


などが挙げられます。

骨格は遺伝的要素によって親と似てくるので、もともと受け口ぎみなことも原因のひとつになります。

幼少期の習慣としては、舌で下方の前歯をグッと押し出す癖がついていたり、咀嚼の際に下顎を突き出すような癖が長期間に渡って続いたことなどが挙げられます。

歯の生え方の要因については、受け口の種類の項目でもお伝えしたように、上の歯と下の歯の生え方のバランスが悪いために起こってくるものが原因として挙げられます。

一般的な受け口の治療法

骨盤の模型を用いた説明風景

一般的な受け口の治療法についてお伝えしていきます。

主には歯の矯正装具を用いて治療をおこないます。

大人の場合であれば、ワイヤー式のものを使って上の歯を前方に、下の歯を後方に矯正する方法を用います。

それでも改善が難しい場合は、下顎の骨を切除して顎自体を後方にズラす外科手術を用いる場合があります。

子供の場合であれば、取り外し可能な装具または固定式の装具を用いて、上の歯を前方に矯正するようにしていきます。

臨床でよくある受け口の原因箇所【3選】

当院の臨床でよくある受け口の原因箇所について解説していきます。

いずれの問題についても、整体によるアプローチが有効となります。

顎関節の問題

顎関節を示した骨模型

私の臨床経験上、受け口でお悩みの方は顎関節に問題を抱えているケースが多いです。

上の写真をご覧ください。

下顎骨(白い骨)と側頭骨(濃いオレンジ色の骨)と接合することにより、顎関節(がくかんせつ)を形成しています。

顎関節は左右に一つずつ存在しますが、片方の位置関係がズレてしまうこともあれば両方のズレを生じることもあります。

そのズレの具合によっては、受け口のような状態を作り出してしまうということです。

整体による調整をおこなうことで、これらの問題を解消することが可能です。

側頭骨の問題

噛み合わせを示した骨格模型

受け口の症状には、側頭骨の問題が関連しているケースがあります。

上記「顎関節の問題」でもお伝えしましたが、顎関節は側頭骨(濃いオレンジ色の骨)に対して下顎骨(白い骨)がぶら下がる構造になっています。

その基盤になる側頭骨の歪みが受け口の症状を引き起こす一因になる場合があります。

側頭骨が歪む原因としては、過去に受けた手術や事故・ケガ・生活習慣など、様々なものが挙げられます。

姿勢の問題

首の猫背のイメージ図
【猫背になると顎が前に出やすい】

姿勢の問題も受け口に関連します。

たとえば、上記画像のように猫背の姿勢をとっている状態では、下顎は前方へ変位しやすくなります。

それによって、見た目の印象における受け口の助長につながることがあります。

以下、当院にて受け口・肩こりなどの症状でご相談いただいた方の一例です。
骨格矯正をおこなう前後で、横から見た口元の印象が変わっているのが見てとれます。

【骨格矯正前】

【骨格矯正後】

ただし厳密には、姿勢矯正によって歯並びが直接的に改善されるわけではありません。

あくまでも、アゴが突き出やすい状態からアゴを引きやすい姿勢に変わったということです。

歯槽性の問題がある場合は、それに適した処置が必要となりますのでその点ご留意ください。

受け口の間違った対処法

頭蓋骨の骨格模型

受け口への間違った対処法についてお伝えしていきます。

小顔矯正やセルフマッサージなどをする際、アゴを強く押さえたりするのは控えてください。

身体の中でも特に顔面部や頭部は、中枢をつかさどる大変デリケートな場所です。

そこを強く押さえることで、身体に余計な負荷をかけてしまいますので注意が必要となります。

また、顔を強く押さえることで寿命が縮まるという説もあるぐらいです。

当院では、お顔周りの施術の際は、特に繊細なタッチで触れるように意識しています。

当院での受け口の整体

当院での受け口の整体についてご紹介していきます。

こちらの記事でもお伝えした通り、受け口は下顎だけの問題ではなく姿勢などの要素も関わってきます。

それらを踏まえた上で、全身の状態を整える必要があります。


・重心のチェック

重心のチェックをしている様子

まずは重心のバランスをチェックしていきます。

身体の構造的な問題を把握することによって、受け口を招く要素を探していきます。

・筋肉や骨格の調整

肩背部の整体施術の風景

全身の筋肉や骨格に対する調整をおこなっていきます。

・体液循環の調整

血液・リンパ液・脳脊髄液(CSF)をはじめとする、体液循環の調整をおこなっていきます。

・頭、首、局所の調整

アゴ周りの整体の様子

下顎が接合している側頭骨をはじめとする、頭部の骨の調整やそれを支えている頸部・顎周りの局所の調整をおこないます。

・自律神経の調整

自律神経を調整している様子

自律神経へのアプローチをおこないます。

治癒力を高めるためには自律神経の調整が必要となるため、構造面とともに神経系の調整もおこないます。

受け口の症例紹介

当院で受け口の整体を受けられた方の症例をご紹介します。




まとめ

受け口の整体についてまとめていきます。

  • 受け口には歯槽性と骨格性がある
  • 一般的には装具を用いて歯の矯正or外科的手術
  • 下顎の問題は頭部とも関連している
  • 当院では全身の問題を整えて受け口を改善
  • アゴを含む顔面部は強く押さえてはいけない


受け口で悩まれている方はたくさんいらっしゃいますが、その原因や対処の仕方はその方によって大きく異なります。

遺伝的要因だけの場合、その全てを改善できるとは言い切れませんが、お身体をみせていただければ何か改善の糸口が掴めるかもしれません。

身体の内部環境を整えて、自然な形で受け口を改善したい方は一度ご相談ください。


*ご予約はこちら→〈予約・お問い合わせページ〉

【記事作成者 整体サロンINUI(新大阪・西中島南方)】

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乾 裕樹

乾 裕樹

大阪府出身 1990年9月11日生まれ 血液型 A型 明治東洋医学院専門学校 鍼灸学科卒業 取得国家資格 はり師・きゅう師 一般社団法人 日本統合手技協会 理事 一般社団法人 日本統合手技協会 公認インストラクター 京都府立医科大学 解剖実習修了  (施術家としての経歴) 高校卒業後、18歳で施術家の道へ。 午前は鍼灸の専門学生として学び、午後は地元の鍼灸整骨院で夜遅くまで勤務。 主に運動器疾患やスポーツ障害についての理論や施術方法を習得する。 ↓ 専門学校卒業後は不妊症を専門とする鍼灸院にて修行。 婦人科疾患や逆子の施術、小児はり、自律神経失調症の方々へのアプローチ、東洋医学的な診察方法について学ぶ。 お客様への接遇や仕事に対する姿勢など、社会人としての基礎を教えて頂く。 ↓ 内臓へのアプローチを専門とする整体サロンにて修行。 肩こりや腰痛などをはじめとする身体の痛みと、内臓の問題が関連することを学ぶ。 それと同時に、筋肉を揉んだりほぐすだけでは根本的には良くならないことを知る。 ↓ 妊産婦のお悩みを専門に扱う整体サロンにて修業。 産後骨盤矯正やマタニティ整体を通して、産後ママや妊婦の身体の状態について学ぶ。 その他、発達の遅れやチックなどの小児整体、美容鍼・小顔矯正のテクニックを習得。 26歳で同サロンの分院長に就任。 約4年にわたり代表セラピストとして全ての施術メニューを担当し、所属スタッフの技術指導・育成に携わる。 ↓ これまでの技術・経験だけでは改善できない症状に数多く巡り合い、施術家としての頭打ちを感じる。 そんな折、現在の師匠である松本恒平と出会う。 多くの施術家が見落としている原理原則、触診、国際基準の療術について学び、これまで習得した技術や知識のバラバラだった”点”が”線”で繋がる。 それをきっかけに、辛い症状と闘う人たちの力になれることを確信し地元である新大阪・南方エリアにて開業。

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